歳出

目的別歳出

 行政目的に着目した歳出の分類。
 地方公共団体の経費は、その行政目的によって、総務費、民生費、衛生費、労働費、農林水産業費、商工費、土木費、消防費、警察費、教育費、公債費等に大別することができる。


性質別歳出

 経費の経済的性質に着目した歳出の分類であり、義務的経費、投資的経費及びその他の経費に大別することができる。


一般歳出

 国の一般歳出に準ずるものであり、歳出から、公債費、公営企業への繰出のうち公債費財源繰出、積立金、貸付金、前年度繰上充用金、税還付金を除いた額。


義務的経費

 地方公共団体の歳出のうち、任意に削減できない極めて硬直性が強い経費。職員の給与等の人件費、生活保護費等の扶助費及び地方債の元利償還金等の公債費からなっている。


投資的経費

 道路、橋りょう、公園、学校、公営住宅の建設等社会資本の整備等に要する経費であり、普通建設事業費、災害復旧事業費及び失業対策事業費から構成されている。


補助事業

 地方公共団体が国から負担金又は補助金を受けて実施する事業。


単独事業

 地方公共団体が国からの補助等を受けずに、独自の経費で任意に実施する事業。


国直轄事業

 国が、道路、河川、砂防、港湾等の建設事業及びこれらの施設の災害復旧事業を自ら行う事業。事業の範囲は、それぞれの法律で規定されている。国直轄事業負担金は、法令の規定により、地方公共団体が国直轄事業の経費の一部を負担するもの。


物件費

 性質別歳出の一分類で、人件費、維持補修費、扶助費、補助費等以外の地方公共団体が支出する消費的性質の経費の総称。
 具体的には、職員旅費や備品購入費、委託料等が含まれる。


扶助費

 性質別歳出の一分類で、社会保障制度の一環として地方公共団体が各種法令に基づいて実施する給付や、地方公共団体が単独で行っている各種扶助に係る経費。
 なお、扶助費には、現金のみならず、物品の提供に要する経費も含まれる。


補助費等

 性質別歳出の一分類で、他の地方公共団体や国、法人等に対する支出のほか、地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第17条の2の規定に基づく繰出金も含まれる。


繰出金

 性質別歳出の一分類で、普通会計と公営事業会計との間又は特別会計相互間において支出される経費。また、基金に対する支出のうち、定額の資金を運用するためのものも繰出金に含まれる。
 なお、法非適用の公営企業に対する繰出も含まれる。


公債費

 地方公共団体が発行した地方債の元利償還等に要する経費。
 なお、性質別歳出における公債費が地方債の元利償還金及び一時借入金利子に限定されるのに対し、目的別歳出における公債費については、元利償還等に要する経費のほか、地方債の発行手数料や割引料等の事務経費も含まれる。


民生費

 目的別歳出の一分類。地方公共団体は、社会福祉の充実を図るため、児童、高齢者、心身障害者等のための福祉施設の整備、運営、生活保護の実施等の施策を行っており、これらの諸施策の推進に要する経費。


衛生費

 目的別歳出の一分類。地方公共団体は、住民の健康を保持増進し、生活環境の改善を図るため、医療、公衆衛生、精神衛生等に係る対策を推進するとともに、し尿・ごみなど一般廃棄物の収集・処理等、住民の日常生活に密着した諸施策を行っており、これらの諸施策の推進に要する経費。


学ぶトップページへ