先日、病院に付き添いで行く機会がありました。予約をしているとのことだったので、ある程度の待ち時間は覚悟していましたが、実際に診察に呼ばれるまでには1〜2時間を要しました。正直なところ、「これでは予約の意味があるのだろうか」と感じざるを得ませんでした。
待合室には、高齢の方や体調の優れなさそうな方が多く見られました。長時間同じ姿勢で待つこと自体が負担になり、付き添いの立場でも、気を張り続ける時間が長くなります。病院を出る頃には、治療を受けた本人だけでなく、周囲も疲れ切ってしまう。そんな光景がありました。
最近では、小さなクリニックであれば、予約をすればほとんど待たずに診察してもらえるところも増えてきました。時間を約束する診療が一般的になりつつある中で、大病院の外来待ち時間は、どうしても際立って見えてしまいます。
そもそも、大病院は誰もが気軽に行く場所ではありません。原則として、まずは地域のクリニックを受診し、そこで対応が難しい場合に紹介状を持って受診する仕組みになっています。紹介状なしで受診すると追加の自己負担が生じる制度もあり、いきなり大病院に行く外来患者は、以前より明らかに抑えられているはずです。
それでも現場が混み合う理由は、集まっている患者の「数」よりも「重さ」にあります。症状が複雑で診察に時間がかかる方、複数の診療科が関わる方、検査結果を確認しながら慎重に判断しなければならない方が多く、診療の進み方にどうしてもばらつきが出ます。予約とはいっても、時間指定というより「順番の確保」に近い運用になっているのが実情です。
こうした事情を知ると、「待つのは仕方ない」と思いたくもなります。しかし、だからこそ感じるのは、制度が一段階進んだ今、次の工夫が求められているのではないかということです。待ち時間の目安を知らせる、外で待てるようにする、体調の悪い人や高齢者への配慮を明確にする。大がかりな改革でなくても、できることはあるはずです。
病院は、治すために行く場所です。
紹介状という仕組みで患者の流れを整理した先に、今度は「待たせ方」や「待たない工夫」が問われている。付き添いとしてその場に立ち会い、そんなことを強く感じました。
