女性蔑視発言について

2021年02月15日早稲田大学文学部4年 / ノンブランド小田原 小林瑞歩

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 お久しぶりです。今日は、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長を務めていた森喜朗氏の発言について書いていきたいと思います。

 森氏は日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で、以下のような発言をしました。

 「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」
「女性っていうのは競争意識が強い。誰か1人が手をあげていうと、自分もいわなきゃいけないと思うんでしょうね。それでみんな発言されるんです」
「「女性がたくさん入っている会議は時間かかる」森喜朗氏」、朝日新聞デジタル、2021年2月3日付 <https://www.asahi.com/articles/ASP235VY8P23UTQP011.html

 確かにこのような女性もいるかもしれませんが、同じように男性もいると思います。つまり本来であれば、これはその人個人の特性の話なのです。 それを「女性は」と一般化すること、そして女性を重役に任命しないこと、これは明らかな差別行為と言えるでしょう。

 そう頭では理解していても、私はこの発言を初めて聞いた時、正直「またか」と思いました。このような女性蔑視発言を耳にする機会は、日本において珍しくないからです。 そんな時、友人でNO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子さんら有志が、この発言についての署名活動を始めていました。

http://chng.it/GBtbptW4PK

 この署名が求めていることは以下の3つです。

1. 森会長の処遇の検討
2. 再発防止策の実施
3. 女性理事の割合4割達成

 詳しくはリンク先でお読みいただきたいのですが、私は特に「再発防止」に共感し署名しました。私を含めたほとんどの人が「またか」「仕方ない」などとスルーしてきてしまったことが問題だと思ったからです。

 その後、森氏が辞任を表明し川淵氏が引継ぐというニュースを目にしました(*)。心の中では「また年配の男性か」などと思いながらも、その為人(ひととなり)を見なければと思い直してニュースを読み漁りました。しかしながら、いくら検索してもどのような経緯・意図で川淵氏に決まったのか、背景が全く読み取れませんでした。そもそも森氏が自らの過ちを理解し反省しているようには思えないですし、任命フローが不透明な点にも不信感が募ります。全世界の人が納得できるような選び方をするべきだと思いますが、まずは組織委員会やJOCにはジェンダー平等について学ぶ機会を設けてほしいです。
 *ご存じの通り、新会長就任に意欲を示していた川淵氏は、各方面からの批判もありその後就任を辞退しました。

 「女性は感情的だから」「家事をするべきだから」なんて勝手に決めつけられて女性が生きづらい社会はもううんざりです。私たちの世代で終わりにしたいと、本気で思っています。そのためには、1人1人が女性差別反対の意志を表明することが必要です。「自分なんかが何かしたところで」なんて思ってしまうかもしれませんが、本当に、本当に、あなたの声が必要なんです。署名をしたりSNSでいいねしたりシェアしたり、まずは小さなことからアクションを起こしてみませんか?

↓署名は2/15日24時まで!!
http://chng.it/GBtbptW4PK


  • このエントリーをはてなブックマークに追加