IT企業・ベンチャー企業から見る新しい働き方(2)

2021年11月04日フェリスチーム

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 こんにちは!フェリスチームです!

 前回に引き続き、今回は「IT業界やベンチャー企業での働き方」、第二弾です。こちらではITベンチャー企業にお勤めされている鈴木さんへのインタビュー記事をまとめました。

鈴木さん
・現在ITベンチャー企業 勤務
従業員数1700人程度
新卒で現在お勤めの企業に入社され、勤続6年目
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在宅勤務中の鈴木さん。

◆フレックスタイム制

 コロナ禍によるリモートワークの増加は、通勤の負担が減少したことや育児や介護との両立などのメリットが挙げられます。しかしながら、その一方で、「"見えない残業"への懸念や評価方法の変化があるのではないか」と言う疑問も浮かんできました。そこで、実際にどのような働き方をされているのか取材してみました。

ーリモートワークでは、業績や実績が見えづらいように感じるのですが、昇進制度はどのような制度を取られていますか?

私の会社ではフレックスタイム制を採用しています。以前は裁量労働制であったこともあり、労働時間に関係なく結果が重要視されている傾向があります。全てはお客様のために、自主的に仕事に取り組んでいる印象です。その影響もあってか、コロナ禍において特別に評価制度が変わることもなく、オンラインであっても密に連絡を取り合いながら、業務が行われています。

「フレックスタイム制」や「裁量労働制」と聞いてもいまひとつよくわからない人もいるかもしれませんが、一言で言ってしまえば「フレックスタイム制」は「朝早く仕事をして夕方に早めの業務を終える等、業務時間の前後を個人に任せる制度」、「裁量労働制」は「勤務時間や業務の時間配分を個人の裁量に任せる制度」です。鈴木さんの職場ないしIT業界はパソコン一台有ればできるお仕事の為、このような働き方がコロナ禍以前から導入されていることもあったそうです。

また、鈴木さんの勤めていらっしゃる会社では、いくつかの働き方のパターンが容易されていて、その中から自分のライフスタイルに合った働き方を選ぶことができるという取り組みを行っているそうです。コロナ禍だからということではなく、元々企業として「フレックスタイム制」や「裁量労働制」に基づいた、労働時間に縛られない、自由で自主的な働き方を可能にする制度を取り入れていらっしゃるそうです。

◆今後の働き方、勤務形態

ーコロナ禍において、リモートワークが注目される中で導入できていない会社もあります。新しい制度が普及するために行った取り組みはありますか?

 元々、パソコンさえあれば場所を問わず働ける業務内容だったので、コロナ禍だからといった新しい取り組みはあまりありませんでした。出社しないことで顔を合わせる機会が減ってしまうので、オンラインであってもZOOMなどで話し合う時間を設けるなどの工夫くらいでしょうか。
 ただ、職種によっては大きな変化や我慢が発生した方々もいらっしゃいますし、コーポレート業務(総務・労務・IT管理・人事等)の方々が、宣言下に出社していろいろな環境を整えてくださったおかげで、他の職種の方々がスムーズにリモートワークを行うことができたという側面もあります。IT企業だから、全員がすぐにリモートワークを行うことができたわけではないという意味では、様々な方のおかげで実現されたということは忘れてはいけない事実です。
 今後については、出社に向けた動きが始まる可能性がありますが、何事も「変化には柔軟に対応」していきたいと思っています。

◆ベンチャー企業の特徴

ー大手企業とベンチャー企業で何か働き方等違いを感じることはありますか?

 ベンチャー企業は多少のリスクをとって行動することが歓迎される場合が多いので、スピード感を持って、主体的に行動することが求められる風潮が強いと思います。
例えば、何か企画を行った際にベンチャー企業だと上司に相談してOKをもらうと直後から動き始めることが出来ますが、大きい会社だと承認フローが増え、その分スピード感が落ちる場合があるといった感じでしょうか。一概にベンチャー企業だから、大手企業だから、とは言えませんが、このような傾向はあると思います。

◆二回の取材を終えて

 今回私たちは、フェリス女学院大学で行われた講演会から「ITベンチャー企業での女性の働き方」に興味をもちインタビューをさせていただきました。

 お二人のお話を通して印象的だったことは、女性であることを理由として不利を感じることはなく、むしろ男性女性関係なくそれぞれが自由な働き方で主体的に仕事を行っているということでした。お二人がそれぞれ勤められている会社は規模や業務内容、採用している制度等、すべて違います。しかし、働いている人がそれぞれ自分が成果を出しやすい、自分にあった働き方を行っている点では同じであると私たちは感じました。

 「年功序列型賃金制度」への疑問の声や男性の育休取得、コロナ禍によるリモートワーク推奨等、近年『働き方』に関して様々な角度から変化が見られています。今回の取材を通して、個人のスキルを生かした働き方や転職が進んで受け入れられている実態等、『新しい働き方』について多くのことを知ることができ、そのどれもが私たち自身の持っていた働き方のイメージとは違うものでした。お話を伺った中で感じた「新しい働き方」は今後IT企業のみならず多くの企業で取り入れられていくのではないでしょうか。

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インタビューに答える鈴木さん。(中央部下)

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