小泉進次郎さん×政治の村Students 「まずは小さな一歩から」

2022年04月07日岡本 琳南

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こんにちは。岡本琳南です。

私は横須賀市出身で、2022年4月をもって東京大学法学部3年生になります。

先日私たちStudentsメンバー9名で、衆議院議員の小泉進次郎さんとお会いしました。
(詳しくは、連載記事をご覧ください https://seijinomura.townnews.co.jp/students/2022/03/special220318.html

この記事では、私が進次郎さんとの対談企画で感じたことを綴ります。

「一つひとつは小さなことかもしれない。その行動を積み重ねていくことが、政治なんです。」

私が進次郎さんのお話から最も強く感じたのは、
若い世代の声を聞き、できる限り実行に移すことで、「声をあげれば、変化をもたらすことができる」という感覚を若者へ伝えていこうとする姿勢です。

私は、昨年の11月まで1年間にわたり、横須賀の未来の計画を定める「総合計画審議」に公募委員として参加していました。
(総合計画審議会についての記事はこちら[https://seijinomura.townnews.co.jp/students/2021/01/rokamoto0127.html])

2021年度8月1日時点で、横須賀市の委員会に参加する若者は、総数1,191人に対し、20歳未満が3人、20代は3人、30代も26人しかいません。(※令和4年3月定例議会 ー 02月24日 本会議より)ちなみに、20歳未満のうち1人は私です。

私は審議会を通じて、「若者」が主体となってまちづくりに取り組むことを市に応援してほしいと伝えようと考えていました。

例えば第3回総合計画審議会では「『自分たちでつくるまち』とあるが、若者にとって、自分たちで組み立てられる 余白が少ないように感じる。若者のコミュニティ参画を促すため、若者政策を積極的に導入してほしい。」と伝えることができました。

しかし、委員会の議事要旨(発言の内容を記録したもの)を振り返ってみると、私は自分が思っていたよりも、「若者政策」についての発言をしていなかったことに気がつきました。

そして、最終的に出来上がった答申書では、「若者」のワードは「人材の確保・育成による事業継続の支援」に一言添えられたのみで、「若者政策」の内容は入りませんでした。

私は、進次郎さんにこの審議会での経験をお話しました。すると、進次郎さんと以下のような会話になりました。

以下インタビュー内容書き起こし-------------------

進次郎さん;「賛成できないものには、最後まで抵抗する姿勢を示さなくちゃ。最後の審議会で、答申書に関して意見申し立てをできる確認の時間があったよね?」

岡本;「はい、ありました。」

進次郎さん;「その時に、何も言わなかったの?」

岡本;「はい...。若者政策の内容は入らなかったんだな、と思って答申書を読んでいましたが、意見申し立てをしようという考えには至りませんでした。」

進次郎さん;「その時に、『私は若者政策の内容が含まれないこの答申書に賛成することはできません。』と意見して議事録に残すんだよ。多数決で答申書が可決されても、岡本さんは『若者政策』の記述をしてほしいという姿勢を貫いたことになるんだ。それが最後まで諦めない、ということなんだよ。」

-------------------書き起こし終わり

なるほど、と思いました。私は審議会に参加する中で、なかなか私の伝えたい「若者政策」の重要性が届いていないと感じて、意見することを諦めてしまっていたのだと気がつきました。進次郎さんはそんな私に、「すごく良い経験をしたね。それが政治の世界で起きていることなんだよ。」と教えてくださいました。その上で、進次郎さんは「声をあげれば、変化をもたらすことができる」のだと若者に伝えていきたいとおっしゃいました。

進次郎さんの事務所に小学6年生の男の子が「環境のためにマイボトルを使いたいので、給水機を設置してください。」とお手紙を出した時、進次郎さんは新宿御苑に給水機を6機設置したそうです。

正直、新宿御苑に給水機を6機設置したところで、小学6年生の男の子の普段の生活が変わることはないでしょう。無意味なことだと思われてもおかしくありません。

それにも関わらず!

「小さな一歩」でも実行されたのだと思ってほしい。最初から100%の理想には届かなくても、「小さな一歩」を積み重ねていくことが政治のできることであり、政治のやるべきことである。

という確信のもとで、政治に向き合う姿勢を感じました。進次郎さんのような姿勢で私たち若者に向き合ってくださる政治家は大変貴重だと思います。

一方で、全ての政策を「小さな一歩」として認めて良いのかという疑問は残ります。

政治の世界での「小さな一歩」を世論が実行と受け止めるのは難しいですし、どうしても政治家に対して「もっと大きな一歩を踏み出して欲しい!」と感じることは多くあります。

例えば気候変動対策では、地球温暖化は政治の決定を待ってはくれません。コロナ対策においての感染拡大も同じです。

もっと早い段階で、先回りをして課題解決のために動いてほしいと感じる人も多いでしょう。

「政治で迅速に大きな変化を起こすのは難しいから、、」とそのもどかしさを飲み込む必要はないと私は思います。

私たちには、ひとりの市民として自分の考えを主張する権利があります。

私は、今回のインタビューを通して、横須賀市の若者の政治参加を一層活発にするため、引き続き市議会議員さんのもとでのインターンシップや政治の村Studentsでの記事執筆などを通じて、自分にできることをしたいという気持ちを新たにしました。

進次郎さん、タウンニュースの皆さん、今回は貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

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