政治への働きかけって意味あるの?

2022年10月25日田原 美優

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 「政治に関心を持とう!」「投票しよう!」「○○大臣に署名を提出します!」「○○議会前で座り込みをします!」などの政治への働きかけを見聞きしたり、参加を呼びかけられたりすることがよくあると思います。正直なところ、このような言説にうんざりしている人も多いのではないでしょうか。「もういいよそういうの。興味ないしなにも変わらないよ。」あるいは、政治への働きかけをやってみたいけど、「本当に意味があるのかな?」と不安な人もいるかもしれません。

 この記事では、私が地元の立川市で最近行った、市職員への質問・要望ミーティングについてご紹介し、「政治への働きかけって意味あるの?」という疑問について今思うことをお話します!

市職員とミーティングって、なぜ?どうやって?

 私は普段、気候変動問題の解決に一生懸命取り組んでいます。その中で、政治へのはたらきかけの必要があると思い、実際に働きかけをしたり、このような記事を書いて政治に関わろうという啓発に取り組んだりしています。

 10月20日(木)、地元の立川市の気候変動対策を前進させるべく、立川市環境対策課の方々と質問・要望ミーティングをさせていただきました。ミーティングの目的、内容、形態をまとめ、メールをしただけです。お忙しいところ快く引き受けてくださいました。

ミーティングのために準備したこと

 まずは仲間を集めました!同じ立川市の仲間、知識面・精神面で支えてくれる仲間に協力してもらいました。仲間と話し合いながら、市職員に提供する情報や質問、要望をまとめ、当日配布する資料を作りました。

 ポイントは、市民にしか提供できない情報や提案をすることです。市職員のほうが市民よりも多くの知識を持っているでしょう。しかし、市職員がまだ見つけていない他自治体の事例などがあるはずです。また、市職員がもつ考え方の枠組みを共有していない市民だからこそ出てくる面白いアイデアもあります。それを探すことに注力しました。

政治への働きかけって意味あるの?

 「政治への働きかけって意味あるの?」この疑問が出てくる理由は人によって異なると思います。ここでは、市民による政治への働きかけによって政治が変わるとは思わない人に対する応答を、今回のミーティングでの経験をもとに考えていきます。

 今回の立川市職員とのミーティングについて言えば、確かに、たった一時間の質疑応答で立川市の政策が劇的に変わったわけでありません。私の提案が色々な課題を抱えているため実現できないものもあったし、市が既に知っている・既にやっているものもありました。

 しかし、それは成果がなかったことを意味するのではなく、今後立川市を変えていくための準備になりました。市が現在何処までわかっていて何をしているのか、どのような制約を抱えているのかを明らかにしたのです。

すべきこと/する必要のないことが明らかに

 私は今まで立川市において、「2050年カーボンニュートラル」の宣言を早くすること、環境基本計画の策定を早めることが必要だと思っていて、過去には陳情の提出もしました。その陳情は通らず、次はどのようなアプローチをとろうかと考えているところでした。

 しかし、今回市職員とじっくり議論をしたことで市の事情を理解し、自分の目標設定自体が誤っていたことに気づきました。その代わり、立川市の気候変動対策の弱みが広報であることを市職員と確認し、自分が今後とるべき作戦を練り直すことができました。また、環境基本計画の策定を早めなくとも、現行の計画の範囲内でできる具体的な施策を今後提案していけると思いました。

 無駄な活動を省き、より必要なことを見極められたのです。今すぐ立川市の気候変動対策が変わることはなくとも、今後変わっていくための種を拾ったと言えます。

種が芽を出し花を咲かせるまで頑張ります!

 ここまで読んだ方は、「結局種かい!」ってツッコミたくなりましたよね...。でも、まずは種を得ただけでも前進であることに変わりはありません。本当に芽が出るのか、私に芽を出させる能力があるのか、不安は多いですが、今後も私の活動にご注目ください!仲間も大大大募集中です!

 本音を言えば、政治への働きかけに意味があるのか、私のこの行動は本当に政治を動かすのか、という問いは私自身が抱き日々悩み苦しんでいるものでもあります。しかし、悩んでいても何も解決しません。答えがわからないなら自分が答えになってやろう、そんな気持ちで頑張ります!


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