フェリス女学院大学と"女性活躍" その1

2024年11月22日フェリスチーム2024

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その1 〜女性管理職〜

はじめまして!フェリス女学院大学の牧田未来です。大木彩音、杉原奏音の3人でこれからいくつか記事を執筆させていただきますので、お付き合いいただけますと幸いです。

突然ですが、みなさんは女性活躍と聞いてなにを思い浮かべますか。最近では男女平等と言う言葉も浸透されつつあります。ですが、現代社会は本当に男女平等、女性活躍の実現された社会となっているのでしょうか。
今年7月31日に発表された厚生労働省の「令和5年度雇用均等基本調査」の結果から女性管理職*の割合を見て、現在の社会で女性活躍が本当に実現できているのか考えたいと思います。
*厚生労働省が定義しているものにならって、本稿では女性管理職とは女性が「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」のどちらかの役職であることを指します。

女性管理職等を有する企業割合*を役職別にみると、部長相当職ありの企業は12.1%(令和4年度 12.0%)、課長相当職ありの企業は 21.5%(同 22.3%)、係長相当職ありの企業は 23.9%(同 22.9%)となっています。
*企業規模10人以上

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厚生労働省「令和5年雇用均等基本調査」より

また、管理職等に占める女性の割合は、部長相当職では 7.9%(令和4年度 8.0%)、課長相当職では 12.0%(同 11.6%)、係長相当職では 19.5%(同 18.7%)となっています。

調査結果によると、前回調査(令和4年度)よりも多くが上昇しており、今年度の調査結果は過去最高の値であるそうです。女性活躍や男女平等という言葉が飛び交いながらも、未だ男女平等の女性が活躍できる社会は実現できていませんが、少しずつ女性活躍の社会へ移行していることが分かります。ですが、令和2年12月25日閣議決定された第5次男女共同参画基本計画によると、課長職の女性比率は2025年に18%になることを目標としており、その達成には高いハードルが存在することが窺えます。

私たちが通うフェリス女学院大学は女子大学であり、ジェンダーに関することを耳にすることが多くあります。また、今年度から学長が女性に変わり、副学長二名も女性になりました。これは、国内唯一*の試みだそうです。女性活躍が促進されている現代において学長、副学長がすべて女性であることになにか意味があるのか、「女子大学だからこそ力を入れている女性活躍とはなにか」ということを軸に挙げ取材をすることにしました。
*日本私立学校振興・共済事業団が実施する「学校法人基礎調査」、令和5年度学生・教職員数等調査集計結果(2024年2月公開、4年制大学のみ)による

これから第三部にわたって、フェリス女学院大学学長の小檜山ルイ学長と人事課の倉賀野清子課長、そして、ジェンダーについて高い意識を持って活動している「ジェンダー・スタディーズ・センター」の担当者と活動している学生に取材を行い、女子大だからこそ力を入れている女性活躍がどのようなものであるか考えていきます。

第一部の今回は、倉賀野人事課長への取材です。

―フェリス女学院大学の女性管理職の方の人数と割合を教えてください。

2024年度は課長以上の役職者が4名で、全体の40%を占めています。

―今後の目標としている数は。

女性管理職比率を上げることを特別に意識するというよりは、そのポジションに必要な人を配置するという観点から職員の人事が考えられています。もともと、期待される役割や任される仕事に性別の差は無い職場なので、結果として政府が目標としている女性管理職比率を上回る状況が保たれています。人事課としては、どの職員にとっても働きやすく力を十分に発揮できるような職場づくりをいつも考えています。

― 一番古いデータの年から女性管理職の割合はどのように推移していますか。

20年前の2004年度は39%、その当時から今まで30%後半くらいの割合を維持しています。最大では42%の年もありました。ただ、昔は、同居する家族がお子さんの面倒を見てくれているケースもありましたが、今はなかなかそのようなサポートは無いと思いますので、女性管理職を取り巻く環境は時代と共に変化しているのかもしれません。

―他大学と比較して、フェリス女学院ならではの特徴は何かありますか。

フレックス制度や在宅勤務制度は他大でも導入しているところが少ないようでよく驚かれるのですが、職員は上手に制度を利用し、仕事と生活の調和や生産性の向上に役立てています。実は、フレックス制度は2006年から導入されており、他大学と比較して早くから全ての人が働きやすい環境が作られていますし、育児・介護についても法令を上回る支援があります。
男性の育休率も高く、昨年は育休が取得できる対象者の4人中2人が取得し取得率は50%の割合となっており、今年は2人中2人が取得し、100%の割合となっています。
フェリス女学院大学は全ての人が働きやすい環境を作っており、男女関係なく活躍できる職場を目指しています。

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笑顔で語る倉賀野課長

倉賀野人事課長への取材を通じ、フェリス女学院大学では、女性だけでなく男性も働きやすい環境となるような制度を多く導入していることが分かりました。

今回はフェリス女学院大学の女性活躍について見てきました。
人事課では女性活躍だけでなく、全ての人が働きやすい環境になるように活動しているようです。
次回からは、女性活躍に関する考え方や女性活躍に対する意識向上に向けた取り組みを見ていきたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。
また次回お会いしましょう!


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