【若者インタビュー】小田原市長 守屋てるひこ氏③

2020年10月26日早稲田大学文学部4年 / ノンブランド小田原 小林瑞歩

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

4回にわたってお届けしている市長インタビュー、3つ目の記事です。前回記事は以下

【若者インタビュー】小田原市長 守屋てるひこ氏①
【若者インタビュー】小田原市長 守屋てるひこ氏②

oda3_201019.jpg

Q. 地域づくりに関して取り組んでいること

市長:関係人口は、関係人口のままでも住んでもらっても、どちらでもいいと思っています。2地域居住というと、今まではお金のある人が持つ別荘のイメージでしたが、今ではテクノロジーのおかげでハードルが下がり、小田原の関係人口を増やせています。交流人口から関係人口になっている時点で、既に小田原のファンなのではないでしょうか。

関係人口とは
移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと
引用:総務省「関係人口ポータルサイト」https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/about/index.html

市長:関係人口は、その地域の環境や生活している人に影響を受けるため、定住人口との関わりを増やすことがポイントになると思います。また、小田原を度々訪れたい場所にするために、交通環境や自然、食の豊かさを更に活かしていきたいです。

小林:関係人口から定住人口にならない一因に、保育園問題が関係していることは考えられますか?(保育士不足、保育園不足、移住したいが入園できるか分からないから踏み切れないなど)

市長:新しい保育園が開設してきていますが、全てのニーズには対応できていない状況です。エリアによって偏りがあるため、保育士の労働環境、園児の定員数などを整えて対策していきたいです。また、子どもを育てながら働くという新しい働き方の推進にも挑戦していきたいです。

小林:移住者への金銭的支援はありますか?

市長:今のところ金銭的な補助はありません。でも、「小田原に住もうかな」という人の背中を押せるようなインセンティブをつけることは有力な選択肢だと思っています。移住者のアドバイスも踏まえながら、どのような制度が移住者にとっていいのか考えていきたいです。

Q. 観光客確保に対する取り組み

市長:小田原城のリニューアルやTOTOCO小田原の開業などで観光客が増加しましたが、コロナウイルスの影響で減少している状況です。したがって、このコロナの時代にあった観光の仕方も提案していかなければならないと考えています。

例えば、密にならないゆっくりとした時間や空間を観光プランとすることが考えられます。感染防止策として車移動のニーズが増えているので、駐車場の整備も考えなければなりません。短期的な側面から言うと、市独自のGO TOキャンペーンのようなものも検討していきたいです。

参加した大学生の感想

 小田原は新幹線やお城、美味しい食があるにもかかわらず、いまいち活かし切れていないと思っていた。しかしコロナの影響など様々な問題を解決しながら地域づくりをしていることがわかった。


小林の感想

「関係人口のままでも住んでもらっても、どちらでもいいと思っています」などの市長の言葉を聞いて、「守屋市長は選挙時に『小田原市の人口を20万人に増やす』と言っていたのに、それはもうやめたのかな?」と率直なところ疑問に思いました。でも、私は「既にいる関係人口や市民でいかに小田原をよくしていけるか」が課題だと思っていたため、市長の想いと通じる部分があるかもしれないと思いました。

 私はその場で「関係人口は関係人口のままでよいとの姿勢で、果たして公約である『人口を20万人に増やす』ことは可能なのか」と尋ねようとしましたが、控えることにしました。当時の心境を思い返してみると、2つの理由が思い当たりました。

 1つは、ただの大学生が政治のプロに対して意見を述べていいのか分からなかったからです。学校で発言するときもそうですが、「間違えるのが怖い」と思うことはよくありますよね。私は教員養成課程を受講しているため、「間違えることは学ぶきっかけになるので、むしろいいことだ」とわかっているつもりでした。しかし、いざ自分が発言する立場になると発言する勇気が持てず、戸惑ってしまいました。

 もう1つは、市長から嫌われるのが怖かったからです。それに「異議を申し立てることで市長を責めている」ようで私自身もいい気持ちになりませんでした。

 私からしたらちょっとした疑問だけど、市長からしたら「嫌な質問」かもしれない。その「嫌な質問」がこれからの「ノンブランド小田原」や当ページの弊害になってしまう可能性を危惧して、発言を控えるに至りました。市長が学生の活動を邪魔するわけがないと分かっているのに、今後を心配してしまった自分を情けなく思います。

 しかし、この感情は日本のマスメディアが抱えているジレンマでもあるのではないでしょうか。その人がそこに存在するだけで生み出される権威性は、市民と政治を近づける上で課題となってきます。この権威性は政治家自身も無自覚だと思うので、政治家と市民がもっと気軽に交流するにはどうすればいいのか、考えていきたいです。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事にコメントする