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京都芸術センターは明治時代の小学校にー行政視察 1日目(2018.11.8)

市民・文化観光・消防委員会の行政視察


一日目の午後は、京都市と芸術家その他芸術に関する活動をされている方々が連携し、京都市における芸術の総合的な振興を目指して開設された京都芸術センターを視察。


 


 


 


 


 


京都の町衆が力を会わせて、つまりお金も技術も結集させて設立された番組小学校のひとつである元明倫小学校が、京都芸術センターとなっている。


 


この事例は、横浜市現庁舎の保存活用などにも生かせることではないかと考えつつ視察に向かった。


それは、横浜市の現本会議場の議席に座っていると、高い議場の天井には、オリーブと鳩の真っ白いレリーフがある。


ここを子どものための劇場にしたら素敵だ。


傍聴席からは、当然だが、議員の席もなだらかな傾斜がついていて、議長席や市長当局幹部席辺りを舞台にすれば、劇場として結構いいぞと思う。声もよく響く。


 


 


さて、元明倫小学校の京都芸術センター到着。


日当たりの良い、中庭校庭である。


テントのひさし部分はギャラリーなど。


元給食室もギャラリーになっている。


 


 


 


京都芸術センターからの説明と懇談。


芸術センターそのものについて詳しくは下をクリック。


京都芸術センター


階段室は、おしゃれなアールが入っている。


 


 


 


京都市文化市民局金田さん、京都市より派遣されている西川さん。


協会の小島さん、総務課の平田さんが出席された。


 


このスペースは、体育館。ここで、説明を受けた。


小学生が使用していたので、大変天井が低い。そこで改修の時に、掘り下げた。


一番上の段が、従来の床の位置で、掘り下げて階段状にして座れるようにし、天井が高くなった。


 


 


照明設備などを天井のバトンにかけて使用し、ダンス公演などもできる。


 


そもそも、明倫小学校などのような番組小学校は、地域人材は地元で力をつけていこうということでつくられていった。


明治元年によって天皇の回りにいる事業者がみんな東京にいってしまい、これでは京都は寂れてしまう。


この危機感をもって、自分の後世の子ども孫たちを、育てるとして、寺子屋ではなく小学校をと、京都のまちまちの豪商たちが、明治2年、競いあって63の番組小学校を作っていった。


この部屋は、大きな和室。天井の意匠も優れている。


現在は、ダンス公演などの控室に使用されることもある。


 


 


 


 


 


 


この丸いランプは、1930年代のもの。


この地は、着物需要があった時代に大きく栄えた地域で、室町の通りと呼ばれた、三井三菱の生家もある地域。


 


 


 


 


 


小学校ではあるが、町の町会所(横浜の開港記念会館は元町会所だ制作室は3ヶ月無料で貸出、そのなかで、1回は公開することとなっている。


そこを今回見学。


地域のこどもたちにおもちゃを持ってきてもらい制作中とのこと。


 


 


指定管理料は、1億3千万円。


舞台芸術についてはドームシアターと、関係しながら進めている。35才以下の公演者でとしていて、美術館との関係は、今後の検討課題である。


近代美術館とは、藤田嗣治展のキュレーターが、レクチャーをこの芸術センターでされるなど時には繋がっている。


お茶お花などの伝統文化は、そもそもが和の部門の協会が多いので、裏千家の方が館長だったこともある。明倫茶会は年3回もたれている。


この部屋には、京都の中で発行されているチラシが持ち寄りで置かれている。


芸術文化だけでなく、福祉や教育、何でも有りだ。


 


 


ギャラリーには、ボランティアさんがいる。自主組織で一服の茶会をしてもいる。


 


 


 


 


この部屋で、相当の情報収集ができる。


 


 


 


生け花では、36の生け花協会が協会の一員でもある。年齢の違いを越えての触れ合いもしている。


三越の包み紙のデザインをされた方が、着物に由来するレクチャーなどもしてきた。


2017年度事業費は、2億6100万円。指定管理料、チケット収入と国からの補助、受託事業での収入で賄っている。


元明倫小学校に98500万円かけて改修工事を行ったのは京都市。


活動の拠点と情報発信だが、成果物の発表は自主性である。


創作の空間は提供する。本番、発表はセンター外でとしている。


コープログラムという発表支援もある。年一回公募し、運営委員会で審査する。


旧京都会館などの5の地域文化会館で発表する支援している。


小劇場もある。ここは、育てる支援の場である。発表の場は、いろいろと市内にあるということ。


大学や高校また、義務教育分野との連携は、アーティストの卵はよく来館している。地元の方もよくこられるし、他都市の学校からも来られるとのこと。


また、障害者団体をとの連携について質問した。


できるだけバリアーフリーをと考えている。


海外のアーティストのレジデンスは一定期間滞在してということで、その事業もしている。


芸術センターの皆さんが、生き生きとされている。


ボランティアの方も、プロの方々も、若いアーティストを応援し、自分自身も楽しんでおられることを実感した。


現庁舎跡は、芸術・文化・若者・こども・平和をコンセプトとして取り組んでほしいと改めて思った。

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横浜市会議員〈港南区〉

三輪 智恵美

みわ ちえみ

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