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横浜シーサイドラインの逆走事故から2か月、今どうなっているのか

横浜市の無人運転の新交通システム「シーサイドライン」。


事故の根本原因は未解明。


事故後、私は現地調査を行ったが、その後明らかになったことを報告する。


写真は、6月3日のシーサイドライン「新杉田駅」6月1日の夜、「新杉田駅」に到着し、折り返して「金沢八景」に向けて発車するはずの車両が、折り返さずそのまま24メートル先の車止めに向かって時速25キロ近くで走行し激突。折り返すべきが折り返されなかったので逆走なのだ。車両内回路の一部断線が起きており、方向切り替え指示が伝わらなかったことが、逆走の直接原因と発表された。


重傷者13人


負傷した乗客は17人。重傷者は13人。入院は7人(7月22日道路局に確認)。大変な重大事故だ。


PTSDなどにも対応するとの考えが示されている。


シーサイドラインは、1975年策定の国の設計基準に基づき、鉄道の制御ラインで断線が起きれば警報を発し、運転指令所に表示し、発車できないようにしなければならないという基準に反する設計になっていた。


国の基準に反する設計のシーサイドライン


全国の他の自動運転交通システムでは、2重3重に安全対策がとられているのに、なぜシーサイドラインだけが、国の基準に基づいていなかったのかということは明らかとなっていない。


事故後は、減便での有人運転をしているが、基本は無人運転なので、現在の運転士は車庫入れや車庫出しなどのためにいるだけなので有人運転を100パーセントを行う人員はいない。


7月も通常の約65%の運行。


代行のバス運転は止めた。


乗客の多い朝夕の時間帯は通常の便数にして、昼間の時間帯では間引き運行。


市大病院へのバス便は、通常運行されている京急金沢文庫駅発の京急バスのみ。


有人での運行を


シーサイドラインが運航されるようになって、多くの市営バス便が廃止された。


シーサイドラインが止まると陸の孤島となることを実感した。


通常運行となるのを利用者の多くが待ち望んでいるわけだが、それに応えるためにも、事故原因をしっかりと解明すること、そして、人も機械もミスや故障があるという立場で、有人運転に立ち戻るべきではないだろうか。

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横浜市会議員〈港南区〉

三輪 智恵美

みわ ちえみ

三輪智恵美

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