6月24日一般質問「本県漁業への取組について」
令和4年第2回定例会において一般質問を行いました。
内容は以下です。
桝 質問:気候変動に伴う海洋環境の変化の影響を受けている本県漁業への取組について
本県では、沿岸漁業で漁獲されていたマアジなどが獲れなくなり、三浦半島や相模湾の沿
岸では、アイゴやウニが増加して、海藻を食べてしまうことで磯焼けが拡大したため、海藻
を餌とするアワビなどが減少しており、本県の漁業経営にも大きな影響が出ているが、これ
らは、気候変動に伴う海水温の上昇によるものと考えられる。
本県の水産業においては、国の新たな水産基本計画を踏まえ、海洋環境の変化により、現
在、進行している魚種の変化や磯焼けの拡大などの影響で漁獲量が減少するなど、今後の漁
業経営に不安を抱いている漁業者に対しても、その対応策が急務であると考える。
そこで、気候変動に伴う海洋環境の変化により漁獲量の減少などの影響を受けている本県
漁業に対して、どのように取り組んで行くのか、見解を伺いたい。
黒岩知事 答弁
次に、気候変動に伴う海洋環境の変化の影響を受けている本県漁業への取組についてお尋ね
がありました。
近年、地球温暖化に伴う、海水温の上昇などにより、大量に繁殖したアイゴやウニがカジメ
などの海藻を食べ尽くし、海底が砂漠化する「磯焼け」や、獲れる魚の種類が変化するなど、
本県漁業にも影響が出ています。
磯焼けについては、海藻の茂る「藻場」の回復に長い年月を要する間に、水産資源の減少や
成長の遅れを招くことから、安定的な漁獲量の確保に向けては、県としても、早急な対策が求
められています。
そこで、県水産技術センターが発見した従来より成長の早い早熟カジメについて、藻場の回
復のために現場へ導入する試験を地元漁業者やNPOなどと連携して、取り組み始めています
。
さらに、今年度から、砂地に生息し、磯焼けの影響を受けないハマグリの栽培漁業に取り組
むことで、漁獲量の維持に努めています。
また、海水温の上昇は、海流や魚の生息域にも影響を与えており、全国的に魚の種類や分布
が変化しています。
本県でも、暖かい海に生息するキハダマグロが沖合から回遊して、相模湾にも現れるように
なり、魚種の変化に適応した漁場の整備が必要となりました。
そこで、県は、キハダマグロを相模湾内に滞留させる「浮魚礁」を設置し、効率よく漁獲で
きるようにすることで、漁業者の所得向上につなげていきます。
また、さらなる海水温の上昇に備えて、種苗の試験生産に成功している暖かい海域で育つク
マエビについて、今後、漁業者のニーズに基づいて、栽培漁業に必要な量産技術の開発を検討
していきます。
県は、漁業者や地域のNPOなどとも連携し、国や大学の新たな知見等も踏まえながら、気
候変動に伴う、海洋環境の変化にも対応できる取組を進め、持続可能な水産業の振興を図って
まいります。
要望
この資源の減少や後継者不足は非常に深刻な問題であります。そして、そういった状況も厳し
さを増しているという中でありますが、新たな漁業収入ということで、先ほどもお話しのあり
ましたキハダマグロ、そういったものも神奈川のは美味しいんだよ、というようなことのPR
も重要であると思いますので、この本県漁業の成長産業化を推進していくために、積極的に支
援していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
The post 6月24日一般質問「本県漁業への取組について」 appeared first on ます晴太郎.
2022年06月24日 16:23