港の平和を、山下ふ頭は市民とともに‐【港湾局】2022年度決算審査 2023.10.4
山下ふ頭再開発では、再開発検討委員会の設置にあたって、党議員団は市民意見が反映されるよう、何人かの市民委員を入れるよう求めていました。
ところが、8月の記者発表では、幅広い分野から検討いただくための学識者委員を決めたとあり、学識者委員はどのように選ばれたのか質問しました。
市が選定したとの答弁でした。
市で選定した委員が、「横浜経済をけん引するまちづくりを進めるため、まちづくりの方向性、導入機能等について検討を行う」としています。あまりに方向性がり限定的です。
IRカジノ誘致にあたっての市民説明会では、市民の横浜市への様々の思いを直接聞く機会となったと思います。
そこで、学識者委員と市民との意見交換会を各地で実施すべきではないかと求めましたが、現在は考えていないとのことです。
山下ふ頭は市の財産、市民のものです。市民の意見には、100年先の横浜を考えようとの提案もありました。市民参加についてパブコメ等だけでないやり方として、是非とも、取り組んでいくよう要望しました。
次に、港で働く労働者の安全安心について取り上げました。
横浜港は現在24時間365日で動いています。この勤務実態に合うバスの運行などが港湾局はどう努めていただいているのか問いました。
色々と交通局と相談したり、労働者の声を聞いて取組んでいると分かりました。
リニューアルされたふ頭内のトイレをスライド上映し、働く皆さんから、ふ頭内のトイレの改修がされたと喜びの声が届いていることを紹介したうえで、夜間カギがかかって使えない休憩所がることを伝え、休日も利用できる休憩施設を今後増やしていくのかどうかといました。
これまで女性用のトイレがないということでの要望も出ていて取組めたとの報告をされ、様々な手法で取り組んでいく旨の答弁でした。
ふ頭内の道路の歩道の確保、交差点表示、速度規制の取組は県警と相談していると。
消えた白線や道路の陥没などの予算が十分でない点を指摘しました。
決算年度、供用開始も明らかでなく、中期計画にも明記されていない新本牧ふ頭の整備には、整備費と国庫負担金と明許繰り越しと合わせると220億円。
一方で、24時間365日港を支える労働者の安全安心対策は、2億円弱であまりに残念だとして、安全・安心で働きやすい環境確保には予算を増やして早期に取り組んでいくよう改めて求めました。
今回の港で働く皆さんからの声として、横浜港湾労組協議会から横浜市長あてに出された「申し入れ書」を資料要求し、参考にさせていただきました。短時間でしたので、まだまだ足りないところ、他にも困っておられるところなどあると思います。 ご意見要望を日本共産党議員団にお寄せください。
最後に、 平和で安全安心、環境に配慮した横浜港について質問しました。
港湾管理者として、例えば米軍横浜ノース・ドックにおいて有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤を使った消火訓練など実施され、泡消火剤の漏れ出し事案などが発生した場合の港湾局の対応についてでは、あらゆる関わっている局と協力して、水質保全などに取り組むと答弁しました。
また、泡消火剤を使った消火訓練や泡消火剤の漏れ出し事案などが横浜ノース・ドックで発生したかどうかについての把握はしていないと答弁。
PFASは全国の米軍基地周辺で大問題になっています。国連の残留性有機汚染物質に関する条約(ストックホルム条約)で製造・保有・使用は禁止されています。今後も厳格に取り組んで行くよう求めました。
最後に、米軍横浜ノース・ドックは、米陸軍の物流拠点から、突然に戦場に直結する実動部隊が新設されました。横浜市には何の相談もありません。「平和でこそミナトは栄える」の立場から、横浜港においては、上屋とか埠頭を戦争のために貸し出さないでほしいと、平和な横浜港を願う声があがっています。そこで、港湾管理者としての見解を副市長に求めました。
市民の安全安心を守るために横浜市は働くとの答弁で、貸さないという答弁はありませんでした。
私は、市長は、本市として最も重要なことは、市民生活の安全と安心を守っていくことと述べられていることから、横浜ノース・ドックの早期全面返還を求めることはもとより、地方自治体の市民の平和を守るの軸をしっかり握って、戦争には協力しない姿勢を明確にし取り組んでいただくよう要望しました。
2023年10月04日 19:26