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神奈川県総合リハビリテーションセンター新福祉棟開棟式・内覧会/パラリンピック正式種目「ボッチャ(Boccia)」

神奈川県総合リハビリテーションセンター再整備については、これまでも地元選出の県議会議員として、議会でも多くかかわって参りました。現在、神奈川県による新棟新築工事が行われており、新福祉棟については、平成28年6月、新病院棟については、平成29年12月のオープンを予定しています。リハセンターの再整備により、福祉機能は、150人の規模となり、新病院については、七沢リハビリテーション病院と神奈川リハビリテーション病院の機能統合の上、280床の病院となります。


福祉施設については、入所者数110人の新福祉棟を建設し、既存棟40人と合わせ合計150人の福祉施設とする計画となっています。 新福祉棟は2016年(平成28年)3月に竣工しました。本日、開棟式・内覧会が行われ、設備工事完了後、2016年(平成28年)6月に移転する予定です。新病院棟は2017年(平成29年)の完成をめざして、現在工事が進められています。


本日の新福祉棟開棟式・内覧会は、県議会厚生常任委員会の寺崎雄介県議、京島圭子県議と共に私も地元選出県議会議員として出席をさせて頂きました。黒岩祐治神奈川県知事をはじめとする県関係者の皆様方、また、地元・厚木市七沢の自治会関係者等も多く、来られていました。


/児童エリアや成人エリアの他、地域生活を営む上で必要な生活能力や職業能力の支援、家庭復帰や単身生活、復職支援の為のリハビリテーションなど障害種別を超えた受け入れた環境となっております。


/本日の内覧会では、バリアフリーの点などで、気付いたことがいくつもありました。

例えば、新福祉棟は入所者も含めて車椅子の方々も多く利用することとなりますが、エレベーター内には、鏡がありませんでした。駅などの公共交通機関については、エレベーターに鏡については、新設する際の設置を省令で義務づけています。通常の建築物については、法律や省令で定めておらず、各自治体が福祉のまちづくり条例などで定めています。公立病院については、おそらく義務付けられていないのでしょう(未確認)。

エレベーター内に鏡を設置する理由は、車いす使用者が乗り降りする際に、かご及び昇降路の出入り口を確認するためです。

一般社団法人日本エレベーター協会の公式サイトには、エレベーターの中に鏡をつける理由として、「車いすのお客様が乗り込んだ状態で、かごの中で回転ができない際、後ろ向きで出るときに後方を確認するためです。」と回答しています。


内覧はグループに分かれて説明者がついて行われました。私への説明では「取り付けが遅れている」とのものでしたが、障害者施設の経営にかかわる他の議員への説明としては、別な理由も示されたと聞きました(間をおいて確認をさせて頂きたいと思います)。本日の内覧会も御来賓の中に車椅子をご利用されている方が多くいらっしゃいました。


他の箇所についても、気にかかる点がいくつかあり、他のグループでは、案内される方が施設について十分把握していなかったとのことです。私は、率直に言って、バリアフリー等の点で課題があるように思いました。県内外を問わず、福祉にかかわる方々のご意見、特にユニバーサルデザイン(Universal Design:UD)の視点から、ご意見を多くお寄せ頂きたいと思います。

とは言いつつも、新福祉棟は、様々に工夫が凝らされた施設であります。清潔な施設でした。


また、パラリンピック正式種目「ボッチャ(Boccia)」という競技についても初めて知りました。(ボッチャは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案された スポーツで、パラリンピックの正式種目です。 ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、 他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。)


以上、私の備忘録として様々記しました。私の感じた若干の心配事項が杞憂に終わることを願っています。地元施設・地元の財産として、より良いものとなるよう、今後もしっかりとコミットして参ります。


追記: 新福祉棟開棟式・内覧会というお祝いの場所の報告で、かなり辛口のコメントを記しました。

私の実家は、この神奈川県総合リハビリテーションセンターの建つ丘の下で、平成元年に本厚木駅前から移転をして料理屋を営業しています。七沢リハビリテーション病院と神奈川リハビリテーション病院の関係者や患者さん、障害者スポーツの方も多くお客様として、いらっしゃいます。私もこの実家で働いていた経験がありますが、忘れられない記憶があります。

夏の暑い日、半身まひの車椅子の方が、この神奈川リハビリテーション病院から、片手片足で、長い坂を下って来店され、昼食を楽しんだ後、病院へ戻られていました。車椅子を使って片手片足で進むということは、前後逆向き(つまり後向き)で進まなければなりません。しかも七沢病院の坂は、非常にきつく長い坂です。最初のうちは、車での送りもしていましたが、ご本人のご意志と忙しい時間帯であったことなど物理的に対応ができず、悔しい思いをしたこともあります。

私自身も知的障害を持つ家族がいる中で育ちましたが、障害者福祉は、高齢社会を迎え福祉全体を支える若い世代が少なくなる中にあって、抱える課題もこれからもっともっと大きくなります。「障害者を取り巻く環境の改善と障害者福祉の向上」は議員となる一つの大きな動機でありますし、私のライフワークの一つです。

障害者の社会復帰を実現する神奈川リハビリセンターに期待される役割と責任は、非常の大きなものです。私も私の立場と責任で頑張って参ります。


【写真】: 神奈川県総合リハビリテーションセンター新福祉棟開棟式・内覧会の様子。


カテゴリー:政務調査活動(視察)
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県議会議員〈厚木市・愛川町・清川村〉

佐藤 知一

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