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国会リポート vol.403(2020年3月24日)

 新型コロナウイルスが猛威をふるっています。震源地中国ではピークを越して収まりつつあるとの情報がありますが(この情報は粉飾されているとの告発があるという報道もあります)欧米では急激な広がりを見せています。比較的うまく制御していたと報じられたドイツでも急激な拡大が報じられています。


 メルケル首相に肺炎球菌の予防接種をした医師が新型コロナウイルスの検査で陽性と診断され、首相は自宅隔離に移り今後しばらく執務は自宅から行うと報じられました。イタリアは医療崩壊の様相を呈しています。原因は財政再建で医療機関を大量に閉鎖、過去5年間で760の医療機関が閉鎖されました。あわせて患者が病院に押し寄せることで病院がクラスターの発生地と化し、医療従事者の10%が感染しているのではとの報道もあります。本来は致死率はそう高くないはずのこの感染症と戦うには秩序だった対応が必要です。


1)重症患者を死なせない体制
2)患者を極力重症化させない体制
3)クラスター(集団発生箇所)を発生させないこと
4)罹患経路を特定すること


です。患者の8割は軽症ですが、心不全や糖尿病のような持病を持っている人、体力が落ちている高齢者は重症化しやすい傾向があります。風邪の症状が出たら4日間自宅で安静にし、それでも37.5℃以上の熱や重度の倦怠感が続くようであるならば、全国の保健所を中心に設置されている24時間体制の500箇所の「帰国者・接触者相談センター」に電話で連絡を取って指示を仰ぐことがまずやるべき行動です。重症化しやすい対象者は安静期間は2日、心配な方は1日後でも大丈夫です。罹患者が直接一般病棟外来に押し掛けるということは、病院がクラスターになりかねませんので、絶対に避けて頂くことです。病院は元々何らかの病気の人が来る場所です。病気を治すところであると同時に、今は感染リスクもあります。この感染症の封じ込めには適切な手順が何より大切です。


 先般、専門家会議が開かれ今後の行動基準が発表されました。現状はまだ予断を許さない状況であるということ、集会は引き続き警戒を要すること、特に密集、密接、密閉の3条件が重なる集会は厳に自粛をしてほしいこととの発表です。つまり、人数が密集し人々が騒然と会話を交わし、歓声を上げるようなイベントが密閉空間で行われることは、引き続き厳に避けてほしいという事です。裏返せば参加者が一定の距離を取り、それぞれ会話や声を上げず、その集会がフレッシュエアーが流入する空調環境の下で開催されるのであれば、そうした催しは自粛対象から外れていくということになります。加えて大事なことは参加者の所在が確認できるということです。万が一、罹患者が発生したら参加者全員の罹患の可能性を追跡できるということが必要です。


 人の動きを全て止めるということは、物の動きが止まり、金の動きも止まり、経済活動が停止することを意味します。新型コロナを制御しつつ経済活動を維持していくという極めて難しいハンドリングを政府は託されています。経済に与えるマグニチュードがリーマン級か否かの議論がありますが、民間調査機関は年ベースのGDPの落ち込みはマイナス1%からマイナス6%までと幅広い分布です。下限は新型コロナが欧米で早期に終息した場合が前提ですが、これは完全に崩壊しています。上限は欧米における終息が年末までずれ込めばマイナス6%近いとの予測です。リーマンショックの時の年ベースのGDPの落ち込みはマイナス5.4%でした。現在の世界の惨状を見れば、年末までいかずともリーマン級ではとの観測が高まっています。

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衆議院議員〈神奈川県 第13区〉

甘利 明

あまり あきら

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