「再エネ導入の現実と課題:各自治体におけるメガソーラー規制の必要性」
「再エネ導入の現実と課題:各自治体におけるメガソーラー規制の必要性」
これまで調査したメガソーラー建設の問題点をまとめ、伊勢原市議会6月議会一般質問にて、質疑と提案をしたいと思います。
2024年5月31日現在、太陽光発電所建設を規制する条例は全国で276件制定されています。
都道府県条例: 3件
市町村条例: 273件
「メガソーラー建設の主な問題点」
1. 景観の悪化 :ソーラーパネルは、一度設置されると、その存在感を大きく主張し、自然の景観を大きく損ないます。山林の緑が失われ、無機質なパネルが広がる光景は、観光地としての魅力を減少させる可能性もあります。景観の悪化は、地域の文化や歴史、そして住民の心の豊かさにまで影響を及ぼす深刻な問題だと思います。
2. 火災リスク :太陽光発電所では、高電圧の電気を取り扱うため、火災が発生した場合の対応が非常に難しくなります。通常の建物火災と異なり、消防隊員が感電するリスクが高く、消火活動に大きな制約が生じます。また、火災によってパネルが破損した場合でも、パネルが光を受け続ける限り、発電が続き、二次災害のリスクも増大します。
3. 水害リスク: 山林は、降雨時に水を吸収し、地下水として蓄える機能を持っています。しかし、メガソーラーの設置に伴う大規模な伐採によって、この自然の保水能力が失われると、降雨時には水が一気に下流へ流れ込み、洪水のリスクが高まります。また、土砂崩れのリスクも増大します。
4. 盛り土問題: メガソーラー設置のために削った土を利用した盛り土が、土砂崩れ等を引き起こす事例が多発しています。盛り土は、適切に管理されない場合、豪雨や地震などの自然災害によって崩落するリスクがあります。特に、斜面に設置されたメガソーラーでは、盛り土の安定性が重要な課題となります。
5. 自然破壊 :山林や森林は、多くの動植物の生息地であり、これらの生態系は互いに依存しながらバランスを保っています。しかし、メガソーラーの設置による大規模な伐採は、このバランスを崩し、多くの生物種の生息地を失わせることになります。また、森林の減少は、二酸化炭素の吸収能力を低下させ、地球温暖化の進行を加速させる要因ともなります。
「地元との関わり」
暖化防止への参加意欲や再エネの受容度は高いものの、現実には再エネの電気を地域住民が使えるわけではなく、再エネ事業者の利益が地元に還元されることもありません。
逆に、「景観を破壊し、パネルの火災リスク、伐採による水害リスク」など、心配の種だけが増えるといった声が聞かれます。それでも土地所有者の権利と判断によって発電所はつくられてしまうのが現実です。
「再エネ像のギャップ」
これからのエネルギーの主力だと大きな期待がかけられる再エネ像と、日本各地で問題が起きている再エネ像には大きなギャップがあります。
これらの失敗は、メガソーラーとはどんなものかの知識も準備もないまま、日本がメガソーラー時代に突入したことです。現在ではさまざまな問題が浮き彫りとなりつつあります。特に行政のチェックが有効に行われないことが問題だと考えます。
「太陽光発電による環境破壊の問題」
メガソーラーはとてつもなく広い面積を必要とするため、山林の開発に反対運動が強まっています。地球のため、脱炭素のためと称して太陽光発電が推奨されてきましたが、その推進には実際に「再エネ賦課金」という名目で、国民や中小企業などが負担してきました。
また、10〜20年後には太陽光パネルの廃棄物が大量発生し、その処理に住民の税金が使われる可能性が高いです。さらに、太陽光発電の政策は、中国系企業が市場を支配している状況にも課題があります。
そもそも自然エネルギーが日本のふるさとを破壊していく光景を、これ以上許してよいとは思えません。
「矛盾する再エネ賦課金と森林環境税」
地球温暖化対策や災害防止のために、森林の整備や林業の支援に使われる「森林環境税」が住民税に上乗せして6月から徴収されます。太陽光パネルの設置のために「再エネ賦課金」を支払い、貴重な森林を犠牲にしているにもかかわらず、今度は森林の修復のために「森林環境税」を支払うことに矛盾を感じざるをえません。
「各自治体における対策」
このような状況を踏まえ、各自治体の状況に応じて、メガソーラーの規制に関する条例制定の必要があると考えます。自然環境の保護と市民の安全を確保するために、慎重な検討と厳格な規制が急がれます。
この内容について、私は伊勢原市議会6月定例会の一般質問にて取り上げる予定です。
※添付画像は生成AIで作成したオリジナル画像です。
2024年05月31日 20:00