令和8年第1回定例会 防災警察常任委員会 両局質疑/(視察)神奈川県警察における高精度測量システムの運用状況
本日は、令和8年第1回定例会 防災警察常任委員会に出席し、第1号議案(令和8年度神奈川県一般会計予算等)等に関する質疑を行いました。午前中は、警察本部に対し「新入学児童の交通安全確保のための取組」について、午後は、くらし安全防災局に対し「神奈川県富士山火山広域避難指針の改定」について、それぞれ質疑に立ちました。
また、局間質疑の時間を利用し、「神奈川県警察における高精度測量システムの運用状況」の調査を実施しました。昨年(2025年)8月21日、常任委員会として福岡県警察本部(交通捜査課)を訪問し、時速40kmで走行しながら測量が可能な次世代型測量機「MMS(モービル・マッピング・システム)」の視察を行っています。今回の調査では、福岡での知見を踏まえ、本県警察で運用されているMMS(2次元オルソ画像および3次元点群データの双方に対応した機種)、ならびに細部をミリ単位で計測する「3Dレーザースキャナー」の活用状況を精査しました。これらの導入により、交通事故捜査の迅速化と、裁判員裁判等でも活用できる証拠の高度化が着実に進んでいることを確認いたしました。
視察報告書:神奈川県警察における高精度測量システムの運用状況
1. 視察の目的神奈川県警察が導入した「MMS(モービル・マッピング・システム)」および「3Dレーザースキャナー」の運用実態を把握し、最新技術による交通事故捜査の迅速化と証拠能力の向上について知見を深める。
2. 視察内容の概要 交通事故現場のデジタル化を推進する以下のシステムについて、デモンストレーションおよび成果物の確認を行った。(座学と現場視察)
- MMS(車両搭載型)による計測
- 車両走行により取得されたオルソ画像(2次元)および3次元点群データの確認。
- 3Dレーザースキャナーシステム(定置型)
- MMSを補完する、狭隘部や詳細な現場検証のための高精度計測デバイスの活用。
3. 主な確認事項と特長
- データの多角的な活用
- オルソ画像: 歪みのない真上からの画像により、現場全体の道路標示や痕跡の正確な位置関係を平面として把握可能。
- 3次元データ: 奥行きや高低差を含む空間再現により、車両の視点(死角)の検証や、事故発生までのシミュレーションが容易。
- 捜査の効率化と交通規制の短縮
- 従来の手作業による測量(メジャー等)に比べ、現場作業時間が大幅に短縮されている点。
- 迅速な撤収により、二次事故の防止や主要幹線道路の渋滞緩和に直結している点。
- 証拠の客観性の確保
- デジタルデータとして保存されるため、後日の再検証が可能であり、公判における視覚的・客観的な立証資料として極めて有効である点。
4. 所感 今回の視察を通じ、MMSと3Dスキャナーの併用が、単なる「作業の効率化」に留まらず、警察業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)の核心であることを強く認識した。特に、広域をカバーするMMSとピンポイントを詳細に捉えるスキャナーの連携は、複雑な事故原因の究明において不可欠なインフラとなっている。

2026年03月06日 17:30