神奈川県議会 文化スポーツ観光常任委員会 県外調査(北海道網走市・北見市)2日目/北海道庁・北海道オホーツク総合振興局、北見市役所、北見市教育委員会・北見市地域おこし協力隊カーリングサポート隊
「笑い」と「スポーツ」で地域を元気に――オホーツク・北見を視察
県議会・文化スポーツ観光常任委員会の県外調査、2日目です。本日は、オホーツク総合振興局と北見市教育委員会を訪問し、観光、文化、スポーツについて調査しました。
オホーツクの「広域観光」と通年観光
まず伺ったのは、北海道オホーツク総合振興局です。オホーツク地域は、知床半島や流氷など、全国的、世界的にも知られる観光資源を有しています。一方で、観光客が集中する時期と閑散期の差が大きく、「通年観光」の実現が大きな課題となっています。そこで取り組んでいるのが、自治体や観光事業者、地域住民などが連携した「広域観光」です。地域ごとの観光資源を個別に発信するだけではなく、それぞれの魅力を広域でつなぎ、季節を問わず訪れてもらえる観光コンテンツをつくっていく。
神奈川県でも、県内各地域の観光資源をつなぐ「かながわ観光連携エリア」の取り組みを進めています。観光客の滞在時間を延ばし、県内各地を周遊してもらうためには、自治体の境界を越えた連携が重要です。オホーツク地域の取り組みから、多くの示唆を得ることができました。
「笑いの力」を生かした北見市の文化振興
続いて、北見市の文化振興について調査しました。北見市は、令和7年に一般財団法人漫才協会と協定を締結し、「笑いの力」を生かした地方創生に取り組んでいます。「笑いによる人づくり」やイベントの開催などを通じて、文化振興と地域のにぎわいづくりを進めています。実際に、北見秋祭では、お笑い芸人が参加したイベントが定員420人の会場を満席にするなど、大きな反響があったとのことです。文化芸術は、必ずしも大規模な施設を整備しなければ生まれないものではありません。地域の人が「見たい」「参加したい」と思う文化を、地域の中で育てていく。その積み重ねが、まちの魅力につながります。
神奈川でも「文化を地域へ」
神奈川県でも、私の県議会での提案をきっかけに、舞台設備を搭載した「ステージトラック」による移動公演「どこでも音楽便」が実現しました。文化施設に足を運んでもらうだけではなく、こちらから地域へ出向き、本物の音楽やエンターテインメントを届ける。こうした取り組みを、県内各地のまちづくりにもつなげていきたいと考えています。
「カーリングのまち」北見のスポーツ振興
午後は、北見市のスポーツ振興について調査しました。北見市といえば、カーリングです。国内最大の屋内専用カーリング施設「アドヴィックス常呂カーリングホール」は、オリンピックで活躍した「ロコ・ソラーレ」の練習拠点でもあります。
施設は競技だけではなく、各種大会、学校教育、観光体験など、幅広く活用されています。また、地域おこし協力隊による「カーリングサポート隊」が、SNSでの情報発信やカーリング教室などを通じて、競技の普及にも取り組んでいます。
スポーツを「まちづくり」につなげる
さらに北見市では、「サロマ湖100kmウルトラマラソン」や「たんのカレーライスマラソン」など、地域の特色を生かしたスポーツイベントも開催されています。今回の調査では、「ところ常南ビーチ海水浴場」についても説明を受けました。スポーツを単なる「競技」として捉えるのではなく、教育、健康、観光、地域振興と結びつけている点が印象的でした。神奈川県でも、スポーツを通じた地域活性化や、生涯スポーツ社会の実現を目指しています。
「文化」「スポーツ」「観光」をつなぐ
「文化」と「スポーツ」と「観光」。これらは、地域の魅力を高め、人を呼び込み、人と人との交流を生み出すという意味で密接につながっています。今回の視察で得た知見を、今後の県政にしっかりと生かしてまいります。
広大な地域スケールと人口構造
今回の視察を通じて、あらためて実感したのが、北海道東部の広大さです。オホーツク・釧路・根室の3振興局を合わせた面積は約2万平方キロメートルで、神奈川県の約8.4倍に相当します。一方、人口は約54万人にとどまり、神奈川県の約6%程度です。広大な面積に対して人口が少ないため、移動距離の長さや人口密度の低さが、インフラ整備や公共サービスの維持に大きな影響を与えています。こうした地域特性を踏まえると、観光や文化、スポーツを単独の施策として考えるのではなく、人を呼び込み、地域内で交流を生み、まちの活力を維持していくための「地域づくり」として捉えることが重要だと感じました。

明日は最終日。網走市役所・網走市議会と網走観光協会を訪問し、地域と連携した観光振興について調査します。
2026年08月18日 17:34