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本日、娘3歳の誕生日、「テロとの闘い」について考える。


本日は長女3歳の誕生日です。彼女が成人したときに私は63歳です。社会の中で守ってやることができないかもしれません。だからこそ、よりよい社会を作らなければならないし、この子たちが健やかに育ってくれる社会になってくれるように強く望んでいます。政治家になる前のことを思い出しつつ、いろいろなことを考えました。


国際社会が推進した「テロとの闘い」は「イスラム国」などのテロ組織に対して打撃を与えたものの、テロリストに対するテロの脅威はむしろ増しています。


現在日本を取り巻く問題として、尖閣諸島をめぐる中国との問題、竹島をめぐる韓国との問題、ロシアとの北方領土問題等が挙げられます。


私は、政治の世界に入る前、国や公的団体等からの助成金支給、活動支援を受ける形で、スリランカ国内に職業訓練学校を設立・運営、紛争地域へモバイルクリニックと呼ばれる医師を送るなどの活動を長く続けておりました。


当時のスリランカは、LTTE、タミルイーラム解放のトラと呼ばれる武装組織による国からの分離独立運動が続いておりました。LTTEは、スリランカで武装闘争を行っていたタミル人のテロ組織で、現地での活動中、私自身も自爆テロの現場に遭遇した経験があります。

領土をめぐる紛争前線にも、当時国務大臣だった友人のワジラ=アベイワルダナ国会議員やティッサ=アベイビクラマ赤十字総裁(当時)に連れられて廻りましたし、実際に訪問する施設が、予定日の前日に自爆テロが発生したこともありました。

地元警察も一台ついてはいましたが、車には、常に銃を携帯し、助手席に座る私にも「何かあったら、ここにある銃を使っていい」と言われて、一緒に地域を廻らせて頂いた経験があります。


この頃は、第2次イーラム戦争と呼ばれていますが、LTTEはこの間、1991年5月21日には、平和維持軍派遣を決めたインドの元首相ラジーヴ・ガンディー氏を、1993年5月1日には、スリランカ大統領のラナシンハ・プレマダーサ氏を暗殺しています。


2009年に終結したスリランカの内戦は、民族間の「復讐の連鎖」が続き、終結する最後の最後まで終わりが見えませんでした。



それまでも私は、NZで少林寺拳法指導員の仕事をしながら、また、帰国後も留学生をはじめとした外国の方々と国際交流の経験もありましたが、「日本人感覚では紛争現場・戦争現場」には、通用しないという事をその時に確信しました。


ロシアとの北方領土問題についても平成21年、北方領土四島交流視察訪問団の一員として、国後島と択捉島を訪問して参りました。北方領土に居住し、生活をしているロシア人一般住民の方々をはじめ、当時のボンダリ行政長代行・スナプコフスキー第一副行政長ほか、行政の方とも意見交換をさせて頂きました。


スリランカにおいても経験したことでありますが、異文化、異なるバックボーンをもつ人々への理解を促進していくことが必要と考えています。異文化理解への取組をさらに推進することが、平和の実現や争いをなくしていくことにもつながると考えています。


【写真】: 20年から10年前の写真です。初めの2枚は、ティッサ=アベイビクラマスリランカ赤十字総裁(当時)。当時、世界の赤十字総裁の中でも際立って若かったと聞いています。3枚目と4枚目(の真ん中)は、当時、スリランカの国務大臣を務めていた ワジラ=アベイワルダナ国会議員(当時)です。車には、常に銃を携帯し、助手席に座る私にも「何かあったら、ここにある銃を使っていい」と言われて、地域を廻らせて頂いた経験があります。

スリランカでの活動では、前述の通り、行政からも沢山の御支援を頂きました。また、財団法人ソロプチミスト日本財団「社会ボランティア賞(全国表彰)」、慶應義塾大学「SFCアワード」、慶應義塾大学「慶應義塾 塾長賞(奨励賞)」(写真)等を頂くなど、その活動を高く評価して頂いた事も活動が継続できた理由の一つでした。

※ スリランカの大津波被害時、アベイワルダナ議員は、最も被害の大きかったゴール市選出の国会議員であり、公共大臣でもありました。その後、現地に入り議員と共に被災地を視察しました。実際にどの様にして、災害からの復興を実現し、他市や他国からの救援依頼をどの様に受け入れたのか等について、興味のあるところでしたが、市当局の職員、土木関係者、NPOスタッフなど(復興に当たった現場の関係者)を一同に招いて頂き、食事をしながら直接、話を聞くことも出来ました。その時の写真は、このエントリにはありません。




カテゴリー:2006年スリランカ渡航, 佐藤知一コラム
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県議会議員〈厚木市・愛川町・清川村〉

佐藤 知一

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