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国会リポート vol.385(2019年7月12日)

 自民党の新広報戦略が賛否両論を伴い、かつてない騒ぎとなっています。若い世代をターゲットにインターネットを通じイメージ戦略を展開している最中です。「イメージで投票を誘導するのはけしからん」と的外れな主張をしている学者もいます。与野党含めてイメージ戦略に取り組んでいない政党は一つもありませんし、評価はさておき国民民主党党首のコスプレアピールから共産党のソフトイメージ戦略まで、さらにいえば企業のイメージ戦略、外交のイメージ戦略まで、イメージが製品や商品から国家の好感度まで上げる為に使われていない世界はありません。


 二点目の的外れな指摘はViViガールのメッセージTシャツのタイアップ広告は彼女たちの主張する哲学を政治利用しているという「トンチンカン」な指摘です。自民党の訴える政策の一つ、知的創造戦略の提言の中に未来の可能性を拓いていくために尖がった個性をつぶさない、むしろ尖がった人材を育んでいくための教育を行うという項目があります。


 安倍総理が出演する自民党のプロモーションビデオには13歳から16歳までの子供たちが出演し、自身の挑戦している分野で世界を目指したいと主張しています。出演者の一人として登場する安倍総理はそんな多様性に寄り添う未来を作りたいと発言しています。おそらく自民党のやってることを何から何まで気に入らない学者は、自民党は古臭い殻に閉じこもっていて欲しい、自分たちが難癖をつける対象でいて欲しいと思っているのでしょう。自民党は旧態依然とした学者や評論家が思っているより、はるかに先進的でチャレンジングな政党なのです。そこを理解しないというよりは理解したくないという人たちの批判は、だから的外れなのです。


 プロモーションビデオに出てくる5人の子供たちは一様に先進的でチャレンジングな精神の持ち主です。自転車のアクロバット競技BMXの世界チャンピオンもいれば、けん玉の世界チャンピオンもいます。絵画アーティストの卵でファッションリーダーのYOSHIくんはFENDIのショーで歌手デビューをしたかと思えば、9月2日公開予定の映画「タロウのばかやろう」で共演者に菅田将暉を据え、初出演、初主役を演じました。つまり我々は尖がった個性、多様性を受け止め、そのチャレンジが未来を切り拓いていくという事を訴えているのです。ですから党のポスターにも未来を切り拓くと記されています。ViViガールの主張は多様な彼女たちの哲学です。それを端から否定せず、彼女たちの思いが実現する社会を、未来を作りたいというメッセージなのです。賛否両論を呼んだ時に、大事なことはそのコンテンツの質です。クオリティが高ければ、必ず世界はそれを受け入れるのです。天野喜孝氏が描く水墨画、自民党の7人の侍がプリントされたクリアファイルを手にした英国で一番人気のカルチャーメディアの大手「Dazed」や「i-D」やイタリアのFENDIが我々のコンテンツを大絶賛したことがその証です。自民党のイメージ戦略は世界から評価され始めているのです。


 さて、日本が初めて主催国となったG20が閉幕致しました。3年ぶりに共同声明を発することが出来たのはまさに安倍総理の存在感と指導力の賜物です。昨年も一昨年も参加国の合意が最後まで整わず、共同声明が出せず議長声明という形でアジェンダにコミットしました。毎回トランプ大統領とEU先進国と新興国の折り合いがつかないためです。初めて日本が議長国を務める今回のG20では安倍総理が自ら調整役を務め対立する首脳たちを説得し合意にこぎつけました。関係者は今更ながら国際社会における安倍総理の存在感の大きさを痛感した場面でした。

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衆議院議員〈比例代表 南関東ブロック〉

甘利 明

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