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国会リポート vol.429(2021年9月1日)

 2学期が始まりました。子どもたちに接する職にある方々は優先してワクチン接種が行われていますが「子どもたちを感染力の強いデルタ株から守るために、特に小中学校の教職員の方々には義務のつもりで全員がワクチン接種を受けて欲しいと徹底してもらえませんか」と先々週、萩生田文科大臣に要請をしました。子どもたち、特に小学生以下はワクチン接種が受けられません。副反応が強く出ると言われるため(それ自体は免疫力が強いということですが)国際ルールとして接種対象から外れています。マスク手洗い以外に自分を守る術を持たない子どもたちには特段の対応が必要です。


 先行して2学期が始まった札幌市では小学校の15%がコロナ感染のため、学級閉鎖が行われたと聞いています。デルタ株の感染力の強さは在来株の2倍以上と言われ特段の警戒が必要です。そして万一子どもが感染すれば親は少なくとも2週間は子どもに付き添わなければなりません。その間職場の理解が必要です。特に非正規職の方がそれによって職を追われるような事がないよう厚労大臣と官房長官に環境整備を要請しておきました。官房長官からはすぐに返信が来ましたが、厚労大臣からは音沙汰なし。きっとこの種の進言が殺到しているからでしょう。


 さて、総選挙の前に予定通り自民党の総裁(党首)を決める(それは即ち総理大臣を決めると言うことですが)選挙の日程が決まりました。9月17日告示で9月29日投票です。党員投票と国会議員投票は同数扱いとなっていますので党員の動向は大きな鍵となります。自民党総裁選は各候補が自由に議論を戦わせ、党の活性化の象徴の場となるべきです。岸田文雄さんの立候補表明の会見で役員任期を「1期1年で3期まで」と提起したことは党内に鬱積する不満を代弁したもので彼の一言が党改革に具体的に繋がって来た訳です。さはさりながら選挙で選ばれた新総裁が党人事や組閣をするのが常道ですが、総裁選の前に人事を行うという前例のない事態には皆理解に苦しんでいます。


 総裁選立候補を表明した翌日、岸田さんが挨拶に来られました。堂々とした会見振りが高評価だったためか、前回より随分逞しく見えました。昨春、党政調会長として経済安全保障政策の策定を私に依頼され、昨年末に取りまとめ英語翻訳もした提言が「国際的」にも注目を集め、各国大使から私の所に面会要請が次々とありました。その件もあり挨拶に来られた訳です。自民党の健全な活力のためにも政策論争や党の健全化議論で大いに総裁選を盛り上げ頑張って欲しいものです。


 オリンピックに続きパラリンピックでも日本選手の活躍が報じられています。「パラリンピックは障がいのある選手がそれを乗り越えて頑張っている姿」という認識ではなく、「別ジャンルの競技がある」として見るべきだという意見があります。しかしどんなハンディキャップがあろうとも頑張っている姿は独りで思い悩んでいる人たちに勇気を与えるのは間違いありません。色々な見方で感動を覚えるのがいいと思います。別ジャンルの競技という点では車椅子バスケットボールは見ていて素晴らしくワクワクする競技です。オリンピックのバスケットボール競技を上回るスピード感と迅速な動きです。シュートをしようとする選手に素早く回り込んでそれを阻止する見事な車椅子さばき。見ている方がハラハラするような激しい動き。パラリンピックが始まるまではそれほど馴染みがなかったスポーツにも関心が集まっています。

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衆議院議員〈比例代表 南関東ブロック〉

甘利 明

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