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「貨幣とは何か」

「貨幣とは何か」

先日の投稿で「貨幣とは何か」について、相変わらず長い投稿をさせていただき、それなりに反響もあり嬉しい限りです。「お金」に関する認識については、それをどうとらえるかによって、全く違った国家運営になると思います。

全然意味分からんかった。

はい。本日も「初歩の経済学」始めましょう。

商品貨幣論とは、「貨幣」が「モノ」の代わりに流通しているという考え方です。代表的なものが「金や銀」といった貴金属です。そういう「モノ」の代わりに「貨幣」があるといった考え方です。

本日、これが間違いだと言いたいのです。

貨幣の起源の研究では、「物々交換から貨幣が生まれた」という証拠資料が発見されておらず、逆に、エジプト文明やメソポタミア文明では、「貨幣」は税金を納める納税ツールであったそうです。そこが起源だという説が現在有力みたいですね。「商品貨幣論」に対して「信用貨幣論」と言います。

原価20円の1万円札になぜ価値があるのか。それはモノが買えるからではなく、それがないと納税できないからという説を現代貨幣論では推奨しています。

納税できないと罰を受けます。罰を受けたくないから働いて稼ぎます。稼いだお金の中から税金を納めます。この循環に「貨幣」がツールとして必要であり、国民から価値を認められる理由だということです。

1万円札で何も買えなくなったらどうしますか?

そう考えると、この「貨幣」は商品の代わりであるという「商品貨幣論」では「貨幣」はかなり不安定な「価値」であると思いませんか。

何も買えなくなっても、納税として必要ならば価値を失う事はありません。罰から逃れられるからです。

今、日本が戦争に巻き込まれたらどうなるでしょう。海外から食料品が輸入できなくなったら、自前で食料を自給しきれていない日本は困るでしょう。米や野菜はすぐには作れません。多くの農家を廃業に追いやった大きなツケが回ってくることでしょう。

1万円札を積み上げて持っていても、食料がなければ生きていけません。食品価格が暴騰することは目に見えていますね。文字通り貨幣は紙くずになり下がります。

「貨幣とは何か」に話を戻します。

貨幣が金や銀など、商品の代わりに信用を得ているとする「商品貨幣論」では戦争や災害が発生すれば、一気にその価値を失ってしまいます。つまり、逆に言えば、そんな不安定な理論では、過去戦争を繰り返してきた地球の歴史において、「貨幣」がこれほどの信用を得ることはできないという事です。

まず、ここで理解していただきたいことは、「貨幣」は「金や銀などのモノの代わり」では無いということです。

「貨幣」とは経済を循環させるためのツールです。貨幣価値を担保するために、日本円でなければ納税できないというルールが存在します。このルールは日本の生産性を維持するために必要です。その代表格が「水」と「食料」です。

朝起きて、水を飲む。朝飯を食べる。
当たり前じゃねーからなー(By加藤浩次)

水を飲むのも朝飯を食べるのも、誰かが生産してくれなければできません。ぶっちゃけプライマリーバランスの黒字とか言ってる場合じゃないと思うんです。

「生産能力の維持」が最重要課題だと認識すべきです。

日本のモノづくりが失われています。特に農業。畜産農家などは一刻を争うほど危機的な状況に陥っています。国産牛が食べられなくなったら、輸入牛を食べればよいと思っているかもしれませんが、輸入がストップしたら何を食べるのでしょうか。

「お金があれば一人でも生きていける」と思いがちな世の中になっていますよね。しかし、お金があっても使うところがなければ意味がありません。

大事なことはモノが作られ続けること。モノをつくるためには「貨幣」が循環しなければなりません。増税は「貨幣」の循環を止めます。お金を循環させましょう!

「貨幣とは何か」

貨幣とは、生産されたモノを買うためでなく、モノが生産されるためのツールである。by安藤玄一

過去にこれ言った人がいなければ、私のモノですね。

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伊勢原市議会議員

安藤 玄一

あんどう げんいち

安藤玄一

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