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議会人としての頭の体操(埼玉県虐待禁止条例案はもちろん反対です)

友人で前和光市長(埼玉県)の面白い視点です。生活の決まりをつくる議会人としても常にこのような頭の体操は必要です。
私の意見は、以下の通り。

「県議会内での議論が政治的正統性がない「ネット世論」で議会側が中断させてしまうというのは極めて不当」というご意見は議会人としては賛同できます。一方、議会運営上、継続審査ができるのかについて、専門家の先生のご意見をお聞きしたいところです。
県議会の標準規則では「(再審査のための付託)第○○条 議会は、委員会の審査又は調査を経て報告された事件で、なお審査又は調査の必要があると認めるときは、更にその事件を同一又は他の委員会に付託することができる。」とあり、この条文があれば、委員会審査を経ても、委員会に差し戻し、再審査(事実上の継続審査)をすることは可能です。
埼玉県議会の会議規則を見る限り、この条文はありません。当然、委員会採決の前であれば、継続審査とすることもできるでしょうが、委員会採決を経て、本会議での報告を待つ段階で、継続審査ができるのかどうか規定が見当たりません。
もちろん、「手続き的な」動議を用いて、継続審査を諮ることもできなくはないですが、会議規則にない以上、はたして議長の裁量で判断できるのか否か、私にはわかりません。そもそも、動議自体が、会議や議会において議案以外の議題を提案することですから、「提案されて委員会で採決された事件(条例案)を継続審査とする動議」というのも、私からすれば不思議な感じです。井上航県議(無所属の政策通・自民ではありませんので念のため)あたりにお聞きすればわかるかもしれませんが、撤回しかできなかったのではないかと私は思っていました。

むしろ、本会議に諮らずに取り下げた行為は、埼玉県議会会議規則 第十六条に違反しているようにも思え、違反しているとしたら、こちらのほうが問題だと思います。議案を上程するときに本会議に諮るわけですから、議会運営委員会での取り下げをもって議会の承認とするのはちょっと乱暴です
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埼玉県議会会議規則 第十六条 議会に提出した事件を撤回し、又は訂正しようとするときは、議長の許可を得なければならない。ただし、会議の議題となつた事件を撤回し、又は訂正しようとするときは、議会の承認を得なければならない。
2 前項の許可又は承認を求めようとするときは、提出者が請求しなければならない。
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県議会議員〈厚木市・愛川町・清川村〉

佐藤 知一

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