高雄市「澄清湖海洋奇珍園(水族館)」「龍虎塔」「国立科学工芸博物館」「六合国際観光夜市」
台湾3日目の本日は、昨日台風の影響で訪れることのできなかった「澄清湖海洋奇珍園(水族館)」「龍虎塔」「国立科学工芸博物館」「六合国際観光夜市」を巡りました。高雄市は36年前、友人宅にしばらくご厄介になっていた時に訪れた場所です。特に「龍虎塔」は、思い出の場所で、本日36年ぶりにこの場所に立ちました。

『澄清湖海洋奇珍園』は、蒋介石時代に核戦争に備えて建設された秘密の地下指揮所が、時を経て現代では水族館として公開されている施設です。軍事史と観光、海洋生物展示が融合した空間は、高雄・澄清湖を訪れる際の注目スポットです。澄清湖の起源は日本統治時代の灌漑用貯水池「大埤湖」にあり、大戦後は軍用地として利用されていました。1963年、蒋介石の南下巡視に際し、清らかな水質にちなみ「澄清湖」と改名された記録があります。地下施設は全長約200メートルで、防核性能に優れた5,000キログラムの鋼と鉛の防爆ドアを備え、核戦争を想定した設計でした。1990年代以降、軍事遺構が改装され現在の観光施設「海洋奇珍園」となり、曲がりくねった通路には巨大水槽や深海生物、貝殻・化石・黒珊瑚などの標本が展示され、一歩足を踏み入れると基地跡に迷い込んだかのような不思議な空間が広がっています。
『龍虎塔』は、1976年に建立された高さ七層の双塔で、龍塔と虎塔が並び立つ姿が印象的です。「龍口から入り虎口から出る」と厄除けになるとされ、内部には仏教や儒教の壁画が描かれています。九曲橋を渡れば塔上から蓮池潭の景観が一望でき、高雄を代表する観光名所です。
『国立科学工芸博物館』は、台湾最大規模の科学技術博物館で、科学、産業、生活文化を総合的に展示する施設として教育・文化振興の中核的役割を担っています。当日は、アートと科学を融合したインタラクティブ展示「teamLab Future Park Kaohsiung」や、震度や揺れの違いを体感できる「地震体験屋」、測定技術の歴史と応用を神話や星座と関連づけて紹介する「量測科技特展」などを見学しました。これらはいずれも来館者の参加意欲を高める工夫が施されており、娯楽性と学習効果の両立が実現されています。常設展示では気候変動、スマート製造、農業技術、光と音の科学、服飾技術など多岐にわたるテーマを扱い、操作や体験を通じて理解を深められる工夫が随所に見られました。施設全体を通じて、デジタル技術と実体験を融合させた展示手法が一貫して採用されており、来館者層の拡大と学びの深化に寄与しています。また、防災教育や環境啓発、地域文化との結び付けなど、台湾の社会的課題や特色を踏まえた展示構成は、本邦の科学館運営にも参考となる示唆を与えています。それにしても広く贅沢にスペースを使用されています。
『六合国際観光夜市』は、高雄市中心部にある台湾屈指の観光夜市で、地元市民向けというよりはインバウンド観光客を主な対象としています。海鮮や台湾グルメが並ぶ屋台街は、外国人旅行者が台湾文化と食を安全かつ便利に体験できる場として整備されており、観光誘致と地域経済の活性化に貢献しています。
2025年08月14日 22:26