統計書から読み解く市政の現在地――選挙前にできる“データで考える”一歩
まもなく横須賀市長選挙が行われます。各候補の政策を見比べるのも大切ですが、その前に「今の市政がどんな状況にあるのか」を客観的に把握してみませんか?そのヒントになるのが、市が5月22日に発表したばかりの「横須賀市統計書」です。
■ 統計書って、そもそも何?
「統計書」は、市の人口・産業・教育・観光・福祉など、暮らしに関わるあらゆる分野の最新データをまとめた資料です。
横須賀市が毎年発行しており、令和6年度版では令和5年度までの数値を収録。市政の“通信簿”とも言える存在です。
■ 統計書の読み解き方、3つのポイント
① 表題と章構成を見る
まずは目次で大まかな構成をつかみましょう。人口、福祉、産業、観光など関心のある章に絞って見るのがおすすめです。章ごとにPDFやExcelが用意されており、初心者でも見やすい構成になっています。
② 前年比較に注目する
「増えたのか」「減ったのか」という変化を見ることが重要です。たとえば、転入者数・観光客数などは前年と比較することで施策の影響が見えてきます。
③ 社会動態や年齢構成に注目する
令和6年度の統計では、30〜59歳のファミリー層や0〜14歳の子ども世代で転入超過が見られ、家族層の定着傾向が浮き彫りに。これは地域の「住みやすさ」を示すサインとも言えるでしょう。
■ 統計が教えてくれる、今の横須賀
ファミリー層(30〜59歳+0〜14歳)での転入超過(+30人)
観光客数は過去最多の約891万人
高齢化への対応や福祉支援の整備状況も章ごとに詳しく掲載
こうした情報をもとに、候補者の主張と今の横須賀の実情を照らし合わせることで、「納得感のある選択」ができるはずです。
“誰を選ぶか”の前に、“何を基準に選ぶか”。
統計書を通して、事実に基づいた判断をしてみませんか?
地域の未来は、私たち一人ひとりの気づきから動き出します。
2025年06月10日 07:30