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鎌倉市長選 2017 立候補者アンケート

本庁舎移転、ごみ施策など争点に

 任期満了に伴う鎌倉市長選挙は10月15日告示、22日に投開票される。これまでにいずれも無所属の現職・新人4人が立候補の意向を表明しており、市役所本庁舎の移転・建て替えや新しい焼却施設の建設を含むごみ処理施策、近年相次いだ市職員の不祥事への対策などが争点となりそうだ。

 現職の松尾崇氏(44)は、3選を目指す。「2期8年で災害対応や子育て支援策の拡充に成果を上げた」とする一方で、市職員による不祥事の多発などに対して「継続して対応する必要がある」としている。

 市役所本庁舎については「深沢の市事業用地へ移転」し、現在の場所には「図書館や生涯学習センターなどを集約したい」とする。ごみ処理施策では戸別収集の実施を目指すほか、新しい焼却施設に関しては「住民の理解を得るために話し合いを続けたい」と山崎浄化センター内への建設を進める考えを示している。

 新人は3人が立候補の意向を表明している。

 元NHK記者の飯田能生氏(55)は、現市政を「中長期のビジョンがなく、重要な課題を進められない」と批判。本庁舎移転や新焼却施設については「計画をいったん凍結し、全市民で議論する仕組みを作ったうえで決定する」という。

 また風力・地熱発電などの導入促進による「エネルギーの地産地消」や、IT・エネルギー関連産業の集積による地域活性化、福祉の充実を目指すとする。

 弁護士の石田智嗣氏(55)は、主な政策に受動喫煙の完全防止、期限付きで弁護士を雇用し市民への法律サービスの充実、市職員の法律順守の徹底を掲げる。

 また、いじめ防止や高齢者、シングルマザーなどの支援を地域ぐるみで行い「孤立しない社会づくりを進めたい」とする。本庁舎については「現在地での建て替え」、ごみ焼却施設は「山崎での建設はいったん白紙にして再考する」という。

 フリージャーナリストの岩田薫氏(64)は、ごみ処理有料化の中止を訴えるとともに、山崎への新ごみ焼却施設の建設は中止し「住民合意の上で別の場所にコンパクトな施設を設置するべき」とする。

 本庁舎は「現在地で当面維持し、移転の費用を小学校の建て替えなどに活用するべき」としており、市職員の不祥事防止策、市が所蔵する文化財の展示施設の開設などに取り組むとする。

※2017年10月11日起稿

立候補者(左から名前・年齢・政党・新現・各SNS ※五十音順)

  氏名 年齢 党派 新現別 リンク
飯田能生画像 飯田 能生
いいだ よしき
55 無所属 twi FB HP
石田智嗣画像 石田 智嗣
いしだ ともつぐ
55 無所属 twi FB HP
岩田薫画像 岩田 薫
いわた かおる
64 無所属 twi FB HP
松尾崇画像 松尾 崇
まつお たかし
44 無所属 twi FB HP

独自アンケートを実施

 タウンニュース社では10月22日投開票の鎌倉市長選挙に向けて、立候補を予定している飯田能生氏、石田智嗣氏、岩田薫氏、松尾崇氏に独自アンケートを実施した。

 各候補予定者への質問は、今回の市長選で有権者に訴える最重要政策やごみ処理施策、待機児童問題など全12問。前回市長選の投票率は37・40%だった。


アンケート結果

設問をクリックすると回答が表示されます
    飯田能生画像飯田 能生 ■最も大きな課題:
    市政の停滞と混乱に終止符を打ち、税金の無駄遣いをやめること。
    ■それに対する施策:
    現市長を交代させて市民の暮らしに目を向けた自治を実現することが、最大の課題だと考える。選挙を通じた市民の意思表示が市政刷新のカギです。
    石田智嗣画像石田 智嗣 ■最も大きな課題:
    孤立しない社会を創ることです。
    ■それに対する施策:
    鎌倉市は本庁への機能集約を進めています。私は、一人暮らしの高齢者、シングルマザー、いじめられている子供などのために、地元(支所等)で問題を解決する仕組みを構築します。
    岩田薫画像岩田 薫 ■最も大きな課題:
    開発問題に市が何の歯止めもかけられないこと。
    ■それに対する施策:
    市の現在のまちづくり条例も手続基準条例も開発を止めるものになっていない。私は市内の緑の率を500mメッシュで定点測定し、これ以上減少しない条例を策定する。
    松尾崇画像松尾 崇 ■最も大きな課題:
    『子どもたちが健やかにそして健全に育つまち』を創ることです。
    ■それに対する施策:
    子供達が遊びたくなるような公園の整備、幼児教育(幼稚園・保育園等)の無償化、教育予算の充実(小中学校トイレの早期改修等)に取り組みます。
    飯田能生画像飯田 能生 焼却炉、バイオマス、様々な処理手法を再度検討し、それぞれの長所・短所を公開する。建設予定地の決定過程を可視化し、ごみ処理の長期計画や今後のルールづくりを決定する。広域処理の方向性も考える。
    石田智嗣画像石田 智嗣 ごみ焼却施設は全市民の問題なので、負担の分散・公平性も踏まえて十分に検討すべきです。鎌倉市が現在考えている山崎での建設は一旦白紙にして再考します。ごみ処理の方法についても再検討します。
    岩田薫画像岩田 薫 有料化は撤廃する。ゴミ処理は無料にもどす。山崎の焼却場計画は中止し、別の場所にコンパクトで環境にやさしい処理施設を造る。すでに地権者と私は話し合いをしており、代案がある。リスクは分散すべき。
    松尾崇画像松尾 崇 焼却施設予定地近隣の方々と、話し合いを続けます。また『ゼロ・ウェイストかまくら』を目指して、ごみ収集体制の適正化と製品プラスチックをはじめとした資源化品目の拡大を実施し、ごみ焼却量を削減します。
    飯田能生画像飯田 能生 深沢地区への移転ありきの計画には反対する。市役所の移転は全市民的な議論が必要。どこへ建て替えるにしても、本庁舎の分庁舎化も含め、支所機能の充実・強化の方向で公共施設のあり方を検討したい。
    石田智嗣画像石田 智嗣 本庁舎は現在の場所で建て替えとし、支所機能の充実とあわせて利便性を向上させます。もし深沢に移転すると、利便性の確保のために村岡新駅を造らざるを得ず、莫大な費用がかかります。
    岩田薫画像岩田 薫 歴史的にも文化的にも市庁舎(本庁舎)は市の中心にあるべき。深沢にもっていくことは絶対反対。交通手段が不便で、住民サービスの悪化につながる。各行政センターも残すべき。180億円の費用は小学校の建て替えに回すべき。
    松尾崇画像松尾 崇 本庁舎を深沢に移転して災害に強い街づくりを進めます。現在地は、市民サービスや相談のための窓口(主に市役所1階にある機能)を残し、図書館、学習センター等を新設し、学び、芸術文化、市民活動の拠点にします。
    飯田能生画像飯田 能生 市役所の人事構造を改革し、各政策分野のエキスパートを育成する。政策提言を募り、それぞれの職員がやりがいを感じながら働けるようにする。正規職員の要員配置を見直し、業務のスクラップを進める。
    石田智嗣画像石田 智嗣 あらゆる事業について不正発生の余地がないか事務手続を検証し、その余地があれば二重チェックなどでそれを塞ぎ、不正の発生源を絶ちます。一方、好事例の実名開示や表彰制度を充実します。
    岩田薫画像岩田 薫 風通しの良い職場にすることにつきる。トップの意にそわない職員を配置転換したりする不当な人事が行われており、これを改善する。内部通報システムも不正を告発した職員を保護する仕組みを作る必要がある。
    松尾崇画像松尾 崇 根気強く法令順守を徹底し、不祥事には断固たる措置を講じます。また、原因究明、業務手順の見直し等により、再発防止に努めます。業務プロセス上の無駄な事務を省き、行政事務の徹底した効率化を図ります。
    飯田能生画像飯田 能生 早急に安全対策を施して仮設工事に着手し、トンネルを通行できるようにする。その上で保存方法を地域住民と協議することになる。北鎌倉駅の地下ホーム化など、将来的な関連対応策も検討する。
    石田智嗣画像石田 智嗣 当然、安全第一ですが、素堀りトンネルは文化的価値が高く、また、その景観を保護する必要があります。そのため洞門を固めるなどの手法で安全性を確保します。開削は最後の手段です。
    岩田薫画像岩田 薫 できればJRと協議し、横に通行できる歩行者の道を確保したい。それが無理なら、仮設の工法でライナープレートをトンネル内部に設置し、素掘りは残したまま、歩行者が安全に通行できる形としたい。
    松尾崇画像松尾 崇 北鎌倉の洞門トンネルは、安全と文化財的価値を両立した方法で、出来る限り早期に通行できるように取り組みます。
    飯田能生画像飯田 能生 「ロードプライシング」は、今後の検証を待たないと実効性は未知数。宿泊施設を整備し、公共交通機関を利用した宿泊観光を奨励する方が有効ではないか。歩いて暮らせるまちづくりを進める。
    石田智嗣画像石田 智嗣 ロードプライシングには賛成です。幸い、国土交通省による実験が決定したので、同省と連携して鎌倉の実情に沿った制度にします。市民の肉親が隣接市に住んでいること等も考慮し、隣接市在住者には料金を安くします。
    岩田薫画像岩田 薫 上高地方式が良い。市の交通計画検討委員会の案では、市民も一割課金することになっており、病院に年寄り等を旧市内から車でつれて行く市民も課金される。来訪者のみ課金するには、入り込み規制が良い。
    松尾崇画像松尾 崇 渋滞解消、安心して歩ける街、環境にやさしい街を目指し、市民の負担がない『ロードプライシング』を実現します。また、ミニバスの拡充やコミュニティバス導入の検討など、移動困難、買い物不便地域に対応します。
    飯田能生画像飯田 能生 公衆トイレ・ごみ箱など街の美化につながるインフラの整備。多言語対応の街歩きガイドをハード・ソフト両面で進める。鎌倉の文化や鎌倉市民の平和を愛する心を国際社会に発信するイベントを企画する。
    石田智嗣画像石田 智嗣 設問6の施策に加え、藤沢市との連携が重要です(宿泊施設の確保、江の島までのシャトルバス運行等)。過去の五輪開催地では受動喫煙防止策を講じていますので、不特定多数が集まる場所や路上での禁煙を促進します。
    岩田薫画像岩田 薫 空き家を有効利用する。市が持ち主から借り上げ、リフォームして選手団に宿泊してもらう。圧倒的に宿泊施設が足りないので、交通規制よりも市内滞在の方策を検討すべき。
    松尾崇画像松尾 崇 来訪者の受入れ環境整備として、鎌倉駅前広場(東・西)の整備、公衆トイレのユニバーサルデザイン化、観光案内板の多言語表示等に取組む他、スポーツ教室や選手との交流イベント開催等により機運醸成に取組みます。
    飯田能生画像飯田 能生 これからの観光は、量から質への転換が必要です。大勢の観光客が来ればいいというものではない。文化施設の充実、鎌倉の文化を体験的に学習できるツアー企画の開発など歴史と文化の発信が大切です。
    石田智嗣画像石田 智嗣 設問6の施策に加え、トイレなど衛生施設の充実や補修、歩道の整備、外国語案内板や通訳の配置、受動喫煙防止を促進します。なお、観光客を含めた大規模災害対策のための実践的な避難訓練もかかせません。
    岩田薫画像岩田 薫 入り込み税を検討して良い。駅に募金箱を置いて観光客から徴収する。江ノ電は地元専用車両を日祭日は一時間に一本一車両設置する。マイカー規制は、偶数ナンバー入り込み可の日、奇数可の日と分け、規制する。
    松尾崇画像松尾 崇 ユニバーサルデザイン化、多言語化等の推進と共に、街が一体となり、鎌倉の観光資源の魅力を高め、発信し、来訪者が訪れることでまちが豊かに、さらに魅力的になる観光地経営の仕組み(DMO)づくりを目指します。
    飯田能生画像飯田 能生 待機児童の解消に向けた保育施設の整備と、保育士の人材育成・人材確保を積極的に進める必要があります。保育士については処遇の改善も必要だと考えます。同様に学童保育への対応も必要です。
    石田智嗣画像石田 智嗣 認可保育園の他、認証保育所、小規模保育、認定こども園を増やします。空き家などを利用して、できるだけ家の近くで預かってもらえるように小規模の保育園を分散型で増やします。
    岩田薫画像岩田 薫 土地開発公社の保有地を売却するなどして、保育園用地を積極的に確保する。近隣の理解を得るため、市が手順をキチンと組む仕組みを作る。駅周辺の空きビルも活用し、保育所の確保につとめる。
    松尾崇画像松尾 崇 幼児教育の無償化と平行して、民間保育施設の誘致、認可外保育施設の認可化等に積極的に取組み、待機児童ゼロを実現します。また、放課後子ども総合プランの全校実施により、学童保育待機児童のゼロも実現します。
    飯田能生画像飯田 能生 大町一丁目界隈の佇まい。本覚寺から妙本寺、常栄寺、八雲神社と続く住宅地は、水の音・緑の濃さ・光の陰影・風の匂い...どれを取っても、今も変わらぬ鎌倉の情緒が残る路地の街である。
    石田智嗣画像石田 智嗣 鎌倉の寺社は皆、素晴らしく心が洗われます。私が現在心を奪われているのは、二階堂にある覚園寺(かくおんじ)です。静かで美しい境内で、素晴らしい仏像に出会うことができます。
    岩田薫画像岩田 薫 海蔵寺。わが家の近くの寺だが、とても落ちついて古都の雰囲気がある。浄光明寺の裏山も気に入っている。遠く湘南の海が広がり、中世の武士もここで海を見つめ、自分の生きる道を模索したのでは、と思う。
    松尾崇画像松尾 崇 天園ハイキングコース(半僧坊から天園を通って瑞泉寺付近までのコース)。途中にある『勝上献展望台』から眺める建長寺や鎌倉の街並み、富士山、海、空の景色が大好きです。
    飯田能生画像飯田 能生 大船松竹を代表する俳優・渥美清。戦後日本の庶民の苦労、下積みの苦労を知り、病を抱えながらも喜劇役者の仕事に人生を捧げた。軽妙洒脱な語り口なのにほろりとさせる芸風で、唯一無二の庶民派俳優。
    石田智嗣画像石田 智嗣 上杉謙信です。私の好きな言葉は、謙信の「死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり」です。窮地に陥っても、自分を信じて死ぬ覚悟で行動すれば、必ず成功すると私は信じています。
    岩田薫画像岩田 薫 ロマン・ロラン。フランスの作家。高校時代、人生に悩み自殺を考えた時に彼の小説『ジャン・クリストフ』を読み、生きる希望を見い出した。鎌倉には高田博厚さん作の彼の胸像がある。是非、市民の目にふれる場所に公開したい。
    松尾崇画像松尾 崇 『偉大な父』。実は、私は市議会議員だった父のことを嫌いだった時期がありましたが、同じ道を歩み、父が、いかに多くの方から愛され、親しまれ、頼られているかを知り、以前の自分を恥じました。
    飯田能生画像飯田 能生 ヘミングウェイの『誰がために鐘は鳴る』。兵士たちの正義とは裏腹に、戦争が自由のための戦いではなく、欲望と憎しみが作り出した戦いのための戦いへと変質する。戦争に正義はないことを胸に刻んだ。
    石田智嗣画像石田 智嗣 梅原猛「歓喜する円空」です。円空は、民衆の幸せを願い、生涯で12万体もの神仏像を彫った江戸時代の仏師です。私はこの本を読み、多くの円空仏を拝観し、一生涯、弱い立場にある方のお力になろうと思いました。
    岩田薫画像岩田 薫 葉室麟の歴史小説が生き方に影響を与えた。羽根藩シリーズは、悪と闘う武士の姿を描き、感動を与える。最新刊『草笛物語』も旧来の政治と闘う若い武士を描く。今の鎌倉の状況と似ている。
    松尾崇画像松尾 崇 小説 上杉鷹山(童門冬二)。「なせば為る、成さねば為らぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり」「自助互助扶助」「三大改革(財政再建・産業開発・精神改革)」などは、私の政策の基盤になっています。

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