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小田原市長選 2020 立候補予定者アンケート

独自アンケートを実施

 任期満了に伴う小田原市長選挙が5月10日告示、同17日に投開票される。4月15日時点で立候補を表明しているのは現職の加藤憲一氏(55)と新人で前県議の守屋輝彦氏(53)。タウンニュースでは2氏に対して、政策などのアンケート調査を実施。3月30日に質問を送信、4月12日に回答を得た。

 本紙アンケートは全9問。重点施策や小田原市の課題とそれに対する施策などについて、考えを聞いた。※回答は原文のママ


立候補予定者(左から名前・年齢・政党・新現・各SNS)

  氏名 年齢 党派 新現別 リンク
加藤憲一画像 加藤 憲一 55 無所属 twi FB HP
守屋輝彦画像 守屋 輝彦 53 無所属 twi FB HP

アンケート結果

設問をクリックすると回答が表示されます
    加藤憲一画像加藤 「市民が主役の小田原」を徹底的に進めたこと。市内全地区での地域コミュニティ組織の立ち上がりと活動の活発化、市民交流センターUMECOの賑わいに象徴される市民活動の充実などである。評価理由は、そうした中で培われた「地域力」「市民力」が、持続可能な地域社会の実現に不可欠な課題解決の原動力となるからである。
    守屋輝彦画像守屋 ウメコが開設され、登録団体数が400を超えるなど、市民活動が活発になりました。また、自治会を中心とした地域活動も活発になり、地域コミュニティは定着し、その活動は日本の中でも有数の取り組みと評価しております。加藤市政発足当初から市長の熱意を持って取り組んできた成果だと思います。
    加藤憲一画像加藤 公共施設や社会インフラの老朽化に対する取り組みの遅れ。一斉に耐用年数を迎え始めた上下水道・道路・橋梁・公共施設・小中学校などの維持修繕や更新には膨大な費用が必要となるが、国としての備えも手薄な中、増え続ける扶助費などに圧迫され十分な財源確保が難しい。中長期を見据え、長寿命化と維持修繕を着実に進める。
    守屋輝彦画像守屋 市民会館整備事業は、12年前の市長選の最大の争点でした。駅前に整備するという公約が説明も不十分なまま、数ヶ月で破棄にされました。そして、設計を3回もやり直すなど、多大な時間と労力と費用を費やしました。結果として現在まだ建設途中であり、それに伴い市立病院などの事業にも遅れが生じています。
    加藤憲一画像加藤 ①「SDGs未来都市」に認定されたように、一貫して「持続可能な地域社会」実現に取り組み、特に「いのち」にまつわる分野(医療、福祉、教育)に力を注いできた。一通りの施策は出揃っているが、その内容や水準にはまだ高めるべき余地が大きい。今を生きる市民のいのちと暮らしを支えるべく、取り組みの質を磨いていく。

    ②人口減少が進み税収増加が見込みにくく、一方で対処すべき地域課題は増えている。そうした状況を乗り越えるべく、小田原が元来有している様々な資源(自然、人、地域、まち、なりわい、文化など)の潜在力(徳)が十全に発揮され、大きく育っていくよう支援・伴走することで、課題解決を進め、地域の経済活力も高めていく。

    ③高齢や障がい、生活困窮や社会的分断、家族や地域の絆の弱まりなど、何らかのサポートが必要な人たちが増え続ける中、社会として支える資源(人、制度、資金など)を相当に充実させる必要がある。「ケアタウン」や「コミュニティ」などの協働を更に進めるとともに、みんなで負担しみんなが受益できる仕組みを具体に検討する。
    守屋輝彦画像守屋 ①市民生活の安定と、新型コロナウイルス感染拡大防止を徹底して行います。医療機関と連携した医療体制の整備・充実、休校中でも自宅で学べる環境をつくる、休業や失業などにより収入が減った方への生活支援、休業などにより経営が悪化した事業者への経済支援を、財政調整基金40億円を活用して、的確かつ迅速に行います。

    ②市民のいのちと暮らしを守ります。市立病院建替え計画の見直しや医療環境の充実はもとより、災害への備えを徹底します。高齢者や障がい者の方に配慮した避難所の整備、自治会などと連携した避難所の運営、河川や崖地などの安全対策を国・県との連携のもとに進めます。また、誰もがその人らしく暮らせる社会をつくります。

    ③子どもたちの学ぶ環境を向上させます。教育現場で教職員が本来の力を発揮できるように、補助職員の配置や、教育設備の充実、タブレットの配布やコンテンツの充実など最先端のICT教育環境をつくります。また、子どもの貧困対策、いじめ・虐待の根絶、子どもの居場所づくりなど、小田原の子育て、教育環境を向上させます。
    加藤憲一画像加藤 これは小田原市に限ったことではないが、子どもたちを健やかに育てる、高齢者や障がい者を地域で見守り支える、様々な課題をみんなで解決する等のために必要な「人の力」が、人口減少や高齢化の中で地域から失われつつある。教育現場は勿論、地域や社会のあらゆる機会や場を通じ、「人の力」を見出し高めていかねばならない。
    守屋輝彦画像守屋 成長戦略が見えません。人口、財政、地域経済など期限を決めた具体的な方向を示すべきです。市立病院は医療関係者との合意形成なしに進められ、公民連携すべき事業は地元との対話なしに県外の大手事業者への丸投げが相次いでいます。市民との対話力が落ちています。小田原の課題は、スピード感とリーダーシップの欠如です。
    加藤憲一画像加藤 若年層の減少、非婚化・晩婚化、出生率の低下、非正規雇用の増加など、社会構造的に日本全体の人口減少が不可避である中、人口増加を前提とした各種計画は非現実的である。それよりも、自然と人のバランスが適正で、「幸せ」や「豊かさ」が実感でき、人口が緩やかに減少しても持続可能であるような地域社会を目指すべきである。
    守屋輝彦画像守屋 小田原市は自然減、社会減ともに歯止めが掛からずに、この10年間で約1万人の人口が減少しました。市民に適切なサービスを効率的に提供するには、20万人規模の人口を維持することが必要と考えます。そのためには都市の魅力を向上し、企業を誘致し、医療や教育などの生活環境を向上させることが重要です。
    加藤憲一画像加藤 県西地域の高度急性期医療における基幹病院としての役割を担うべく、想定される様々な要請に応え得る病院でなければならない。救命救急・がん治療・母子周産期などの拠点性に加え、今回のような感染症対策への対応なども視野に、地域の医療機関等との連携と役割分担を踏まえた基本計画をまとめ、一日も早い竣工を目指す。
    守屋輝彦画像守屋 基本計画が策定されていない段階にも関わらず、事業が進められています。設計期間も短縮されました。県西地域の医療を担う中核的な病院として、診療所、民間病院、県立足柄上病院との連携や役割を明確にし、地域医療のあるべき姿を踏まえて、将来市立病院が果たす機能をしっかりと基本計画で示すことが重要です。
    加藤憲一画像加藤 人口は自然減の影響から減少傾向にあるが、交流人口は拡大局面にあり、この間の官民での様々な取り組みで都市部からの移住や関係人口も増えつつある。お城通り再開発・市民ホールの開業も近づき、各種民間活動の進出照会も多く、ターミナル周辺は住戸供給も進む。手を緩めず小田原が放ち得る「光」を丹念に育て発信していく。
    守屋輝彦画像守屋 日立や明治など日本を代表する企業が相次ぎ撤退しました。その従業員数は2千人と言われ、家族含めれば約1万人です。しっかりと経済政策を打ち立て、産業用地を生み出して企業を誘致するとともに、中心市街地や郊外の空き家を活用したコワーキングスペースやシェアオフィス、サテライトオフィスを整備し創業支援をします。
    加藤憲一画像加藤 小田原には好きな場所が有り過ぎるのですが、強いて3つに絞るとすれば①城山公園(慰霊塔)、②江ノ浦漁港、③曽我の田んぼ。①は高校時代の裏庭、ケヤキやモミジの森の向こうにお城と海が見え、風が心地よい。②は昔、定置網を手伝っていた頃に毎朝通った、懐かしい海。③は、箱根連山と富士山を望む広〜い田園、私の原点。
    守屋輝彦画像守屋 いろいろな広場です。広場には人や物や情報が集まります。まちの賑わい空間としての広場の活かし方は無限にあります。広場を見れば、まちの状況がわかります。特に海外の諸都市の広場はまちのシンボルです。小田原のシンボルとなるような広場を皆さんとつくりたいと思います。
    加藤憲一画像加藤 私の生き方のベースに係るものは、和田重正「葦かびの萌えいずるごとく」。小学校から高校まで通った「はじめ塾」の初代塾長による、よく生きるための知恵がギッシリつまった一冊。今の仕事を志す上で影響を受けたのは、内村鑑三「代表的日本人」。特に、上杉鷹山、二宮尊徳の訓えは、今も私の市政理念の芯に位置づいている。
    守屋輝彦画像守屋 私は学生時代に都市計画に出会いました。指導教官であった石川允先生に勧められたのが、タウン・デザイン(フレデリック・ギバード著)です。卒業後、都市づくりを仕事にしたいと思い、神奈川県庁に専門職として就職しました。都市計画に出会わなければ県議にもならなかったでしょうし、市政への挑戦もなかったでしょう。

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