神奈川県知事選挙 2023 立候補予定者アンケート
独自アンケートを実施
タウンニュース社は神奈川県知事選挙(3月23日告示、4月9日投開票)に関し、3月3日時点で立候補の表明のあった現職と新人2人に独自のアンケートを実施した(3月15日起稿)。
回答を得たのは表明順に新人の寺田浩彦氏(61/無所属)、現職の黒岩祐治氏(68/無所属)、新人の岸牧子氏(66/無所属)。設問は「自然災害対策」「経済活性化」「基地問題」など10問。
3日以降に立候補を表明した新人の加藤健一郎氏(73/無所属)と新人の大津綾香氏(30/政治家女子48党)にはアンケートを依頼、回答があり次第公開する。
※(3月20日更新)加藤健一郎氏の回答を追加
※(3月23日更新)寺田浩彦氏は立候補しませんでした。
立候補予定者(50音順)
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
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大津 綾香 おおつ あやか |
30 | 政治家女子 48党 |
新 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
加藤 健一郎 かとう けんいちろう |
73 | 無所属 | 新 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
岸 牧子 きし まきこ |
66 | 無所属 | 新 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
黒岩 祐治 くろいわ ゆうじ |
68 | 無所属 | 現 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
寺田 浩彦 てらだ ひろひこ |
61 | 無所属 | 新 | |
アンケート結果
大津 |
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加藤 |
①.危機管理センターをつくる。 ②.パチンコ店をすべてカジノホテルにする。 ③.選挙制度改革 参議院を3人にして、内1人は県知事にする。 |
岸 |
①.「再エネ100%」で気候危機を打開し、同時にエネルギーや食料の自給率を高め、地域経済を豊かにします。 ②.18歳までの医療費ゼロ、学校給食の無償化実現、学生への給付金制度を創設し、子どもの成長を応援します。 ③.憲法の精神を県政に生かし、アジア諸国との平和友好を促進するため、県独自の平和友好外交にとりくみます。 |
黒岩 |
①.徹底した県民目線のデジタル行政で優しい社会を実現することを目標とし、行革や政策のDX化を加速する。 ②.当事者目線の障害福祉改革を成就するために、まずは、県立直営の中井やまゆり園の大改革を進める。 ③.有事の時にも強い神奈川県として、コロナ禍でも発揮した圧倒的な危機管理能力で県民のいのちを守る。 |
寺田 |
①.自転車政策(神奈川県全域自転車レーン)、ジロデイタリア誘致、鎌倉深沢ベロドローム建設。 ②.インフラ再構築(海上交通及び空間交通含めた見直し)、渋滞をなくし生活や観光などの新価値の可能性拡大。 ③.メイドインジャパンの復権を神奈川に。自転車、バイク、自動車の製造拠点含めた産業創造、雇用創出。 |
大津 |
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加藤 |
県民と月1回直接面談し、要望を直接聞く。 |
岸 |
脱炭素・再エネ導入の条例を改正し、2030年度までに再生可能エネルギーの導入を電源構成で50%の目標とします。横須賀石炭火力発電所の稼働に反対を表明します。省エネ住宅リフォーム助成制度や太陽光パネルなどへの設置助成制度を拡充し、「再エネ100%」の実現で経済や社会システムのチェンジをめざします。 |
黒岩 |
徹底した県民目線でデジタル行政を実現し、やさしい社会を実現する。 |
寺田 |
抜擢人事と組織構造変更。縦割りに加えて横のプロジェクトチームによるクロスファンクション体制の確立。イタリアの自転車競技誘致。県全体をまわり、現場の声を聴く。 |
大津 |
(評価できる点) (その理由) |
加藤 |
(評価できる点)人柄良い。 (その理由)印象がソフトである。 |
岸 |
(評価できる点)コロナ禍対策での迅速な専門病院・療養施設の設置や高齢者施設等での労働者のPCR検査の実施など。 (その理由)初期段階における必要な施策を全国的にも早い段階で行ったことは評価できますが、感染症対策の基本である「大規模検査による早期発見と隔離」をやらず医療崩壊や自宅放置死を招いたことは評価できません。 |
黒岩 |
(評価できる点)いのち輝くマグネット神奈川県を掲げ圧倒的なスピード感で未病解決、コロナ禍対応、共生社会を実現した。 (その理由)心身の状態を示す未病という概念を提唱、ヘルスケアニューフロンティアを構築。新型コロナ対応で、全国に先駆けて40以上に及ぶ神奈川モデルを構築した。障害者との対話を積み重ねて当事者目線の障害福祉を推進。 |
寺田 |
(評価できる点)圏央道などの高速インフラ再構築。 (その理由)渋滞は損失であり、上記インフラにより経済及びエネルギー損失を下げられるから。 |
大津 |
(評価できない点) (その理由) |
加藤 |
(評価できない点)優柔不断である。 (その理由)問題に対して、突き進むといった印象がない。 |
岸 |
(評価できない点)不十分なコロナと気候危機対策、ジェンダー平等、全国水準に遅れる教育・医療、危険な軍備増強容認など。 (その理由)公的サービスを商品化・市場化推進する新自由主義的施策を展開、気候危機なのに石炭火力発電所容認、女性の活躍推進に真逆の人権男女共同参画課廃止、横浜港への米軍配備を容認など今日的課題に応えられていません。 |
黒岩 |
(評価できない点)太陽光発電。 (その理由)太陽光発電に関して県内200万戸分の普及を目指すと掲げたものの、積極的に支援したが、イノベーションの見通しが甘く、発電効率の向上や低コスト化がこの12年間で加速しなかった。 |
寺田 |
(評価できない点)全体的にどこを目指しているか不明である。 (その理由)広域に分散する現場が見えていない。神奈川県の魅力を引き出せていない。新しいチャレンジがほとんどないと思う。 |
大津 |
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加藤 |
地下シェルターを建設する。 |
岸 |
地震・津波、自然災害に強い安全・安心な神奈川を作ります。道路、橋など老朽化したインフラ整備を計画的に進めます。気候変動の激甚化、地震被害想定の深刻化の観点から、地域防災計画を再点検し、津波・急傾斜地・豪雨・高潮の対策、コンビナート防災、避難場所の確保、木造住宅の耐震化などを優先し進めます。 |
黒岩 |
市町村とのデータ連携基盤を構築し、デジタル防災を推進。また、水防災戦略により水害時逃げ遅れゼロを目指す。消防・在日米軍・DMAT等と連携し、大規模災害医療支援訓練「ビッグレスキュー」も継続していく。今後も様々な緊急事態を想定し、県民のいのちを守ることを優先しデジタル防災、人財補充等の強化を図る。 |
寺田 |
災害が起きたことを察知する具体的プランがない。①被害を最小限にするアイデア(海岸線に危険を察知し色が変化するランプ)②避難場所及びその環境整備(入浴、インフラ、船)③食の確保とエネルギープランの充実。 |
大津 |
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加藤 |
観光の振興。 |
岸 |
経済活動の発展のためには働く人の所得を豊かにし、働く人が住みやすい街をつくることが必要です。市民参加で「再エネ100%社会」をめざし、地域に根差した中小企業と商店、農林水産業の維持・発展の施策をすすめます。自然や文化、風土など地域の特性を生かした循環型地域経済に再生し、活性化をめざします。 |
黒岩 |
人口減少社会に対応するために、基金を創設し少子化対策を強化するとともに、市町村と連携し「ちょこっと田舎のお洒落な神奈川ライフ」の移住定住政策を強力アピール。また、高齢者が活躍するための未病改善、観光振興の地域活性化策にも取り組む。労働力不足に関しては、特区で進めているロボットの導入を進めていく。 |
寺田 |
企業誘致と産業創造、インフラ含めたトータル戦略。雇用創出により、定住や移住、多拠点生活など新しいアクションで人口増加が可能。″神奈川ならでは″を再び見直し。 |
大津 |
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加藤 |
4期までは問題ないのではないか。 |
岸 |
憲法15条違反であり、賛同できません。最高裁判決でも、「立候補について不当に制約を受けるようなことがあれば‥自由かつ公正な選挙の本旨に反する」としています。多選禁止の背景である「談合や汚職」をなくすためには、五輪談合事件で明らかなように、入札制度の改善や企業との癒着をなくす制度改善こそが必要です。 |
黒岩 |
現職の知事が任期を継続することについて、同じ人が行政運営を引き継ぐ安定感もあるが、同じことをやり続け、在任期間が長期化するとマンネリ化するデメリットもある。現在は、4期目を目指して、私は、新しくデジタル革命による優しい社会の実現に向けて出馬するが、その是非は有権者により判断されるものと認識している。 |
寺田 |
能力のある方が長く行うのは悪くないが、長くやればやるほど利権や既得権益に染まっている傾向が見える。行政に明確なプランがあり、実行実現体制がしっかりしていたらスピード行政が可能。2期以内でも良いと思う。 |
大津 |
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加藤 |
補助金などを出す。 |
岸 |
物価高騰の要因となっている円安などの是正や消費税減税を国に働きかけます。新型コロナや物価高騰の影響を受けた県内中小企業・個人事業者に最大50万円を支援します。最低賃金の引上げを国に要請するとともに、県として公契約条例を制定し、物価高騰に見合う賃金引上げの実現をめざします。 |
黒岩 |
県内消費喚起を図るために、スマートフォン等の専用アプリを活用したポイント還元キャンペーン「かながわペイ」を実施する。但し、抜本的な解決のためには、県民の所得向上が必須であり、インバウンド観光客等を対象にした県内産業の付加価値化や雇用環境の改善等、産業労働政策の更なる充実・強化が必要と認識している。 |
寺田 |
本来国がやるべきこと。①定額給付金の発行②消費税ゼロ③減税。 |
大津 |
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加藤 |
独立して、やっていただくことには賛同だが県政において、負担が減るぶんやりがいがなくなる心配はある。 |
岸 |
特別自治市構想は、県と市町村による二層制の地方自治から、特別自治市が県から離れ一層制の地方自治になるものです。その結果、県が担ってきた基礎自治体の補完性や調整機能を損なう恐れがあり、財政的にも行政サービスの低下が懸念されます。住民本位の行政を行う観点から法制度化することは妥当でないと考えます。 |
黒岩 |
特別自治市構想は分断の発想。役所の当局者目線であって住民目線ではない。特別自治市は一層の自治体であり、住民意思が反映され難くなる。コロナ禍での入院搬送調整や広域犯罪対応等の広域調整機能も失う。個別の二重行政の問題は協議して解決する仕組みがある。寧ろデジタル時代に向けて県と政令市が一層連携すべき。 |
寺田 |
政令市は財政規模も大きい。現場主義を尊重したいと考える反面、神奈川県全体をどうすべきかが大切。県がしっかりしていたら、特別市は必要ないと考える。 |
大津 |
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加藤 |
現状維持でよい。強化する必要はない。 |
岸 |
ノースドックの揚陸艇部隊配備など日本を戦争に巻き込む基地の拡大強化、原子力空母の配備に反対します。米兵犯罪やPFOS流出など基地被害をなくすため、地位協定の抜本的な改定を求めます。「神奈川非核兵器県宣言」をしている県として、基地の整理縮小及び返還の県是に基づき、日本・米国の政府に直接働きかけます。 |
黒岩 |
日米安全保障体制を堅持するためにも、渉外知事会の会長県としての責務を果たしたい。在日米軍とは、県内の基地の整理・縮小・早期返還や、事件・事故を防止し、日米の合意事項を実行してもらうためにも、信頼・協力関係は築いていくべきであると考えており、今後も在日米軍とはコミュニケーションを図り改善に努めていく。 |
寺田 |
歴史的経緯を踏まえて、段階的に日本と米国の関係を見直す必要がある。基本的には、自分の国を自分で守り、連携すべきところはそうする必要がある。 |
大津 |
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加藤 |
旅行。 |
岸 |
長野への旅です。渋温泉に泊まり、戸隠でお蕎麦を食べて、竹籠を作っているお店を訪ねるのが定番です。若い方々が地元に根ざした生業と暮らしを行っています。ここを訪ねると豊かさとは何かが見えてくる気がします。 |
黒岩 |
早朝ランニングにより、リフレッシュしながら仕事に取り組んでいる。また、ミュージカル等の文化鑑賞で非日常を体験することにより、リフレッシュを果たす。 |
寺田 |
ランニング、自転車、料理、歴史や文化を愉しんでいる。 |