藤沢市長選挙 2024 立候補者アンケート
独自アンケートを実施
任期満了に伴う藤沢市長選が2月11日告示、18日投開票の日程で行われる。2月7日までに立候補を表明しているのは、新人で元県議の国松誠氏(62)、現職で4選を目指す鈴木恒夫氏(74)、新人で市民団体代表の相原倫子氏(63)の3人=出馬表明順。本紙では2月7日時点で立候補を表明している3人に全10項目のアンケートを実施。人口減社会の課題や子育て支援、防災対策などについて聞いた。
立候補予定者(出馬表明順)
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
国松 誠 くにまつ まこと |
62 | 無所属 | 新 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
鈴木 恒夫 すずき つねお |
74 | 無所属 | 現 | |
氏名 | 年齢 | 党派 | 新現別 | |
---|---|---|---|---|
相原 倫子 あいはら りんこ |
63 | 無所属 | 新 | |
アンケート結果
国松 |
人口減少社会の課題は人手不足にある。その対策としてDXによる業務の効率化は急務であり、自治体だけでなく中小企業や各業界、そして自治体町内会などへのデジタル化への支援が必要。また、医療、介護、保育などの分野では大胆な人財確保策を実施し、人が行わなければならない業界への支援にも取り組む。 |
鈴木 |
人口減少社会の到来は自治体にとっても深刻な課題。とりわけ、労働人口減少に伴うマンパワー不足により、行政の在り方の見直しが避けられない。そこで、市民サービスへの影響を最小限に止めるため、AIなどの最先端技術を活用したデジタル市役所の推進や安全安心で暮らしやすいスマートシティづくりに取り組む。 |
相原 |
労働力減少による社会機能への影響。技術の導入や効率化・自動化で人間の労働力を戦略的に配置。働く環境や条件を柔軟にすることで働き手の確保や定着率を向上、年齢性別を問わず多様な人材を積極的に活用する。少人口でも高度なスキルや技能をもった人材確保に向け教育や職業訓練を充実。これらを総合的に行う。 |
国松 |
子育て支援策は少子化対策としても非常に重要。まずは小学校給食の無償化を図り、合わせて中学校給食デリバリー方式の見直しと無償化に向けた検討を進める。さらに子どもたちが元気いっぱいキャッチボールやサッカーが出来る公園を南部、中央部、北部に1か所ずつ整備し、子育てしやすい環境整備に取り組む。 |
鈴木 |
子育て支援に終わりはない。まず、保育園や児童クラブの待機児童対策は喫緊の課題。また、要望の多い小学校給食費無償化等に取り組み子育て世代を幅広く応援しつつ、誰一人取り残さないという思いで、妊娠・出産期から切れ目なく、産後ケアや医療的ケア児支援など様々な状況にある家庭・子どもに寄り添う取組を進めていく。 |
相原 |
社会全体で子どもと家族が安心して成長できるような環境を整える。加えて経済的支援、中学3年生全員に進学準備金20万円支援。認可保育園増設、きょうだいは同じ保育園を当たり前に。給食無償化、中学校自校式給食。不登校生徒児童のフォローアップ。大声で遊べる公園を増やす。異性の子と入れる子どもトイレ設置。 |
国松 |
高齢者支援として、まずはコミュニティバスを創設し、交通不便地域の移動支援を実施する。さらに民間と連携した買い物支援や団地再生、生きがいづくりなど住み慣れた地域でずっと住み続けられる様、支援を強化していく。介護人材の確保にも力を入れ、介護サービスが適正に提供できる体制構築に取り組む。 |
鈴木 |
高齢者の一人暮らしや高齢者のみの世帯が増え続けることから、健康増進・介護予防等の促進につながる外出支援や、企業とのパートナーシップによる見守りの視点を含めた買い物支援など、高齢者の孤独・孤立対策を推進する。また、認知症になっても住み慣れた地域で安心して生活できるよう、効果的な支援体制を構築する。 |
相原 |
シルバーパスで外出支援。特養増床。市営居宅型介護付き住宅建設。孤立を防ぐ支援策強化。知らないと損をする申請主義の福祉制度徹底見直し。高齢者の尊厳を最大限尊重、当事者の望むサポートを実現。介護する人を守る。 |
国松 |
市内経済活性化は市内で税を還流させるためにも大変重要な取り組み。まずは市が発注する業務委託や工事などは市内企業を優先にしたインセンティブ発注を大幅に増加させる。さらに商店街活性化のため商店街や地域で行うイベント・お祭りに対して支援金制度を創設し市内経済を活性化させる。 |
鈴木 |
物価高やエネルギー価格の高騰、人手不足問題などへの対策として、地域経済を支える中小企業や商店街への総合的支援を充実・強化する。また、「新産業の森」「健康と文化の森」「村岡新駅周辺」など新たな産業拠点への企業誘致や、大学や研究機関などとの連携によるベンチャー企業支援や新産業の創出を進める。 |
相原 |
エネルギー効率向上のための支援策や助成金を提供し、再生可能エネルギーの導入や省エネ技術の導入を促進、事業者のエネルギーコストを削減。資材やエネルギーの共同購入の仕組み整備でコスト削減や交渉力向上。技術やノウハウを共有して促進する類似事業者のクラスタ形成。業態転換が必要な事業者全面支援。 |
国松 |
防災・減災面での一番の課題は、市長のリーダーシップが十分に発揮されるかということ。コロナワクチンの接種業務は市町村の仕事だったが、藤沢市では当初ワクチン接種率は極めて低く、大災害時への不安を感じた。私は「市長が全て責任を負う」強い覚悟で決断と実行をし、全ての市民の安全安心を守る。 |
鈴木 |
市域で建物の8割が全半壊した関東大震災の教訓も踏まえ、倒壊による人的被害を防ぐため建築物等の耐震化の促進を図る。津波からの避難先の確保も重要であり、避難ビル協定や避難タワーの建設等を推進する。また、避難所の衛生環境の整備と備蓄の拡充とともに、支援が必要な高齢者等の個別避難計画の作成を進める。 |
相原 |
建物の耐震強化、津波対策など、どれをとっても甘い。観光客や災害弱者の具体的な避難計画やサポートが曖昧。避難所の環境は国際基準に程遠い。まずは建物の耐震強化推進、老朽化したインフラ改修。避難施設の環境向上とペット同伴者専用施設。避難訓練と啓蒙の充実。職能ボランティア育成・組織。街づくりは防災減災優先。 |
国松 |
村岡新駅、市民会館の更新など南部のまちづくりが先行し、北部地区のまちづくりが進展していない状況。相鉄いずみ野線の延伸や新産業の森、健康と文化など南北バランスよく、スピード感を持ったまちづくりが藤沢の発展には不可欠。北部地区のまちづくりのギアを上げ、バランスの取れたまちづくりを推進する。 |
鈴木 |
北部地域の遠藤地区「健康と文化の森」では、学術文化新産業拠点としてミュージアム設置や研究開発機能の誘致を進め、「いずみ野線」延伸には不退転で取り組む。御所見地区では少年の森の再整備、新産業拠点として「新産業の森西部地区」の事業化を進める。長後地区でも「高倉下長後線」の計画的整備に取り組む。 |
相原 |
自然環境を守りつつ公共交通網の利便性を促進し、広域防災教育拠点をつくり災害関連事業者・研究機関を誘致。世代交代を促しながら農畜産業を支援。慶應ブランドを活かし品格ある学園都市をめざすためにも、今のような虫食い状態の見苦しい開発はしない。ストーリーのある都市デザインを。 |
国松 |
藤沢の観光客数2000万人突破に向けて、江の島から北部まで藤沢をまるごと楽しめる観光振興が必要であると考える。江の島では三大弁財天を活かした取り組みを実施し、北部地域では、観光農園や道の駅の設置など回遊性のある観光誘客に取り組む。また、大庭城を活かした観光戦略についても検討する。 |
鈴木 |
コロナ禍でもサムエル・コッキング苑のリニューアル整備など積極的に取り組み、現在多くの観光客が戻っている。 今後も観光都市として「マルチなパートナーシップ」により新たな魅力を創出しながら、人気観光地江の島はもとより、藤沢宿や、豊かな自然がある北部など、市域全体の魅力を知ってもらえるよう取り組む。 |
相原 |
観光スポットの提供や体験プログラムの開発など、観光客に幅広い選択肢を提供。地元の文化や歴史を尊重した観光の推進、質の高いサービス提供や環境への配慮、エコツーリズムの推進など。行政は観光業者との協力を強化し、情報共有や安全対策などを共同で進める。最優先事項は、地域住民の生活環境が守られることに尽きる。 |
国松 |
自治体DXは喫緊の課題であり、デジタルが使える人は活用頂き、そうでない人には寄り添った対応が必要。業務の中でDX化できることは早期に実行し、職員は職員でしかできないことに注力するべきと考える。DXはあくまでツールであり、人に寄り添った温かい社会の実現のためにDXの推進をする。 |
鈴木 |
行政手続のオンライン化など、簡単、便利なデジタル市役所をめざす必要がある。また、産学官民の連携を礎として、最先端技術を活用した新しい市民サービスを創出していくとともに、デジタルデバイド対策により誰一人取り残さないデジタル化を実現し、市民の皆様のウェルビーイング向上を図りたいと考えている。 |
相原 |
業務プロセスの効率化で行政サービスの提供速度向上。オープンデータの利活用で、市民や企業が新たなサービスやビジネスを生み出すことが可能になり、地域のイノベーション促進、地域経済の発展に寄与。また、デジタルプラットフォームで市民参加型の行政が容易に。課題としては、セキュリティとプライバシーの保護。 |
国松 |
土地利用規制改革。藤沢市内には土地利用規制のため、様々な制約を受けている現状があり、耕作放棄地の農地や、津波避難のための高い建物が建てられない場所など、まちづくりの面や防災面でも大きな課題となっている。こうした規制を改革し、新たな土地利用を目指し、まちの活力創出や課題解決に繋げたいと考える。 |
鈴木 |
本市にとってかけがえのない大変貴重な地域資源である農地を保全し、緑空間を残すことが温暖化対策にもつながる。現在、農業経営は資材・燃料価格の高騰、販売価格の低迷により大変厳しい状況にある。そのためには農業を継続できる環境を整える必要があるので、担い手育成支援や耕作条件の改善に取り組む。 |
相原 |
福祉事業・教育環境・緑地・公共性が国(自民党)の言いなりで削られ続けている。市民の要望には後ろ向き、長期権力による淀み奢り癒着が目に余る。重要課題は市長の市条例軽視と国の言いなり市政運営。市政を刷新。いずれの政党にも忖度しない、イデオロギーにこだわらない、真の市民の代表をリーダーに選ぶこと。 |
国松 |
観光や農業・漁業、4つの大学があるなど藤沢には宝物がたくさんあることが魅力だが、現在、この宝を活かしきれていない。また、人財という側面からも藤沢には多様な人的ポテンシャルがあり、これらの多様な人財が有機的に融合していけばさらに素晴らしい藤沢の実現に繋がると考えている。市内全域。 |
鈴木 |
温暖な気候風土等の豊かな自然環境や遊行寺等の歴史遺産があり、都心や箱根等の観光地と至近距離にある。これらを背景に「程よく都会、程よく田舎」が同居し自由な雰囲気を町全体が醸し出している。藤沢一の標高を誇る渡内の本在寺公園、箱根駅伝の遊行寺坂、歴史が偲ばれる大庭城跡、自然豊かな遠藤笹窪谷公園等。 |
相原 |
温暖な気候、四季折々の風景が楽しめる自然環境。都心へのアクセスも良く、商業施設も充実している。豊かで便利だけれど、都心よりは長閑。ピンポイントではなく藤沢市が好き。 |