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最新医療の最前線 神奈川県立がんセンター

先日、県議会の議員連盟の一員として、神奈川県立がんセンターを視察する機会をいただきました。がん治療の最前線を担うこの施設で、最新の医療技術や治療体制について詳しく伺いました。

 

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ダビンチ手術支援ロボットの現状

視察では、まずロボット支援手術システム「ダビンチ」について説明を受けました。現在、神奈川県立がんセンターには2台のダビンチが導入されており、年間600件の手術が行われています。これは、従来の手術と比べて患者の負担を大幅に軽減し、精密な手術が可能になる技術です。しかし、今後の需要を考えると、2台では足りなくなる可能性も指摘されており、設備の拡充が課題として浮かび上がりました。

 

 

重粒子線治療の実施状況

次に、重粒子線治療施設を視察しました。現在、同施設では1日最大60名の患者が治療を受けることができます。ただし、複数の治療室があるものの、同時に粒子線を照射できるのは1人ずつという制約があります。高度な技術を要するこの治療法は、特定のがんに対して非常に有効であり、今後さらに活用が進むことが期待されます。

 

がんゲノム医療の課題

また、がんゲノム医療についても話を伺いました。がんゲノム医療とは、がんの組織から遺伝子変異を調べ、その結果に基づいて患者一人ひとりに最適な治療法を選択する医療です。遺伝子情報に基づいた個別化治療の一種で、がんの性質を明らかにすることで、体質や病状に合わせた治療を行います。

 

神奈川県立がんセンターは、がんゲノム医療拠点病院に指定されており、県内に4つの拠点病院と11の連携病院があります。しかし、これらの施設は横浜・川崎エリアに集中しており、三浦半島や県西部の患者にとってアクセスが難しいという課題が指摘されました。最先端の医療が一部の地域に偏ることなく、県全体に行き渡るような施策が求められます。

 

早期発見とがんとの向き合い方

今回の視察を通じて、改めてがんの早期発見の重要性を実感しました。現在では、がん患者の死亡原因はがんそのものではなく、他の要因によるものが増えているそうです。がんは「治すべき病」から「付き合っていく病」へと認識が変わりつつあります。このような意識を広め、がん検診の受診率向上や適切な情報提供を進めることが、行政としても重要な役割となるでしょう。

神奈川県ではがん対策に力を入れており、情報提供も行っています。こちらをご覧ください。

 

 

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県議会議員〈横須賀市〉

永井 真人

ながい まさと

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