AIを使う市役所から、AIで仕事を変える市役所へ
伊勢原市はミツイワ株式会社と「行政事務のDX推進に関する連携協定」を締結しました。
今回の協定は、単に職員が生成AIを使えるようにするという話ではありません。
市の発表では、AI技術を搭載した業務プラットフォームを活用して有効性を検証し、「業務の一部の見直しにとどまらず、業務全体のプロセスを再構築する」としています。
さらに、全国の自治体のモデルケースとして発信できる取組を目指すとしています。
これはかなり大きな一歩です。
私はこれまで議会で、新しく採用された職員や人事異動した職員が、業務上分からないことをAIに聞けば、庁内のルールやマニュアルなどをもとに必要な情報を得られるような環境(RAG)をつくるべきだと提案してきました。
行政には膨大な知識やノウハウがあります。しかし、それが特定の職員の経験や記憶に依存してしまえば、異動のたびに一から覚え直さなければなりません。
AIを活用して、組織が持つ知識を誰でも使えるようにする。これも行政におけるAI活用の大きな可能性だと考えてきました。
今回、市が目指しているのは、そこからさらに進んでいます。
業務そのものを可視化し、本当に必要な仕事なのかも含めて見直し、AIやデジタルに任せられる部分は任せる。そして職員は、市民との対話や政策判断など、人にしかできない仕事に力を使う。
AIを「便利な道具」として使う段階から、AIを前提に行政の仕事そのものを変える段階へ。
もちろん、協定を結んだだけで行政改革が実現するわけではありません。どの業務を対象にするのか、行政コストや市民サービスがどう変わるのか。これから具体的な成果を確認していく必要があります。
9月議会の一般質問でも、この点を取り上げたいと考えています。
AIを前提に行政を変革する「伊勢原AX」を構築し、その成果を全国へ発信していければ素晴らしいと思います。
全国からAI行政の先進事例として、視察に来てもらえる伊勢原市へ。
今回の連携協定が、その一歩になることを期待しています。
2026年08月25日 20:00