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かながわ共同会による指定管理を見直すという黒岩知事を「支持する 17.8%」という数字は非常に大きな数字である

今回、やまゆり園に入所した重度障害者(または、その家族)に対して、県議会厚生常任委員会が行った調査については、きちんとした見方をする必要があると考えています。新聞各社の報道の仕方(見出し・内容)については、若干の違和感を感じています。


今回のアンケートは、125人を対象に実施し、90人の利用者(もしくは、家族)が回答しています。

もし私が、重度障害者の当事者であったとするならば、どうだったろうと考えています。普段から身の回りの世話を焼いてくれている職員の母体に対して、ネガティブな発言などできようはずがありません。

実際に虐待が判明していますし、虐待はなかったとしても、ネガティブなアンケート結果を行うことで、翌日から「居づらくなるリスク」を引き受けるには、非常に大きな決意と信念が必要です。

回答しなかった35名の利用者(もしくは、家族)の方々がおりますが、この35名の無回答は、落としていい数値(人数)ではなく、きちんと「無回答」としてカウントすべき方々であると捉えています。


そうした意味からも、指定管理者を見直すという黒岩知事の発言に対して「支持をする(新たな団体の公募)」という回答をした 17.8%の方々の信念の回答は、私は凄いものがあるとみています。

また、共同会の運営について、「満足していない」とストレートに回答した8.9%、「どちらともいえない」と回答した15.6%方々も非常に勇気をもってご回答を頂いたのだと思っています。


もしも私が、やまゆり園(施設)にお世話になっている重度障害者の当事者、もしくは、重度障害者の家族がいたとしたら、我が身(もしくは、我が子、我が妻)可愛さに「満足しています」と回答すると思います。非公開と言いつつも、共同会が結果を知ってしまう可能性もあるからです。そうした意味からも、かながわ共同会による指定管理を見直すという黒岩知事を「支持する 17.8%」という数字は非常に大きな数字であると捉えています。


私は、黒岩知事の示した方針を強く支持しています。


※ 詳細は後部に記しましたので、話が見えない方は、以下からお読み下さい。

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殺傷事件があった県立の障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市)の運営を巡り、県議会で様々な議論が起こっております。昨年9月の私の本会議質問や10月の決算特別委員会での質問等の指摘もあり、黒岩知事は、昨年12月5日の県議会本会議で、2024年まで かながわ共同会を津久井やまゆり園の指定管理者とする方針の撤回を表明しました。共同会の指定期間を短縮して新たな指定管理者を公募する考えを示しています。


これに対して、県議会の会派からこの方針に反対する考えが続出し、知事と議会との対立が続いています。(さとう知一は知事の方針に賛成し、所属する会派 県政会も、知事の方針に一定の理解を示しています)


そうした中、県議会厚生常任委員会は利用者や家族らの意向を確認するアンケート調査を行い、その結果を公表しています。


アンケートは、利用者や家族ら125人を対象に実施し、90人が回答しました。

指定管理者を見直すとした知事の発言に対し、

▽56.7%が「支持しない」

▽17.8%が「支持する」

▽24.4%が「どちらともいえない」 ――と回答。


共同会の運営については、

▽70.0%が「満足している」

▽8.9%が「満足していない」

▽15.6%が「どちらともいえない」 ――と回答。


この結果を受けて、各新聞社は、「7割共同会に「満足」指定管理者見直し「支持しない」56.7%(毎日新聞)」、「入所者ら方針転換「支持しない」57% 県議会アンケート(東京新聞)」、「やまゆり園後継の管理者公募 利用者家族らの56.7%「知事方針指示せず」(朝日新聞)」等とし、「黒岩祐治知事は指定管理者を再公募する方針を示していますが、90人の回答者のうち7割が現在の指定管理者である社会福祉法人「かながわ共同会」の運営に「満足している」と回答した」と紙面に掲載しています。


【写真】: 本日は、県議会本会議。「津久井やまゆり園の再生について」各会派からの本会議質問もありました。

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県議会議員〈厚木市・愛川町・清川村〉

佐藤 知一

さとう ともかず

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