伊勢原市LINEでの問い合わせ窓口、7月から生成AI導入予定!
昨年、2025年3月議会にて、生成AIを活用した問い合わせ窓口、ごみ捨ての案内、防災情報を提供するAIを導入すべきだと提案いたしました。そしてついに、今年の7月1日から、市の公式LINEにて、AIチャットボットが運用開始される予定です。
従来の「選択式」から、自分の言葉で探せるAIへ
これまでもチャット機能がありましたが、決められた選択肢を選ぶ「シナリオ型」であり、必要な情報になかなかたどり着けないという課題がありました。
今回導入されるAIチャットボットは、この課題を改善するものです。市民がLINEから自分の言葉で質問を入力すると、AIが市ホームページなどの情報をもとに回答してくれます。
目指すのは、電話の「たらい回し」をなくす仕組み
私が提案した理由の一つは、市役所への電話相談で起きがちな「たらい回し」をなくすことです。
初めて市に電話をする市民の多くは、代表電話から人権広聴の窓口へつながり、さらに担当課へと転送され、そのたびに同じ説明を繰り返す事例が散見されました。このストレスを減らしたいと思いました。
今回導入されるのは、市ホームページの情報を学習して自動回答する「情報検索型」のAIです。市民が自分の言葉で質問することで、適切な情報へたどり着きやすくなると考えます。
ごみ捨ての案内や、防災情報にも対応
今回の導入にあたり、AIチャットボットと同じく7月1日から「ごみ写真AI判別サービス」の運用も開始されます。市民がLINEでごみの写真を送信すると、AIがごみの種類や捨て方を自動で案内してくれる便利な機能です。
また、防災分野においても、市ホームページに掲載されているハザードマップや避難所情報、災害時の備えなどの情報をもとに、AIが問い合わせに対応できるようになります。
「AIか、職員か」という二項対立ではない
ここで重要なのは、AIに問い合わせ業務を丸投げするものではないということです。「AIか職員か」という二項対立で考えると方向を見失います。
市民の皆様にとっても、「早く正確な情報が知りたい」というニーズがあります。定型的な手続きや制度に関する問い合わせをAIが24時間365日担い、迅速な情報提供を行うことで、このニーズに応えることができます。
一方で、AIが定型業務を補助することで、職員はこれまで問い合わせ対応に費やしていた時間を削減できます。その空いた時間は、職員にしかできない丁寧な市民サービスに専念できます。
現在、本市では庁内窓口の時間短縮を試行していますが、いつでも必要な情報にたどり着けるAIチャットボットの導入は、この試行とも非常に親和性の高い取り組みとなります。
問い合わせを学習し、行政情報提供サービスの改革へ
今回導入されるAIチャットボットには、利用者からの質問内容やAIの回答をログとして記録・分析する機能が備わっています。
この仕組みは単に「AIが自動で答える」ことだけに留まりません。
AIがうまく回答できなかった質問や、市民から多く寄せられる問い合わせ内容を分析することで、「市民がどのような情報を必要としているのか」を正確に把握することができます。
その分析結果をもとに、市ホームページの記事やFAQを充実・修正していくことで、ホームページ自体のブラッシュアップにつながります。
つまり、単なる問い合わせ対応の効率化ではなく、行政からの「情報提供サービス」そのものを、より分かりやすく、より市民ニーズの把握へと変革していくための改革です。
AIの回答精度を高める「法的根拠」への対応
市民からの問い合わせには、補助金の対象条件や申請要件、減免制度など、市の条例や要綱に根拠を持つ内容が多く含まれると予想されます。これは、これまでのnote記事で書いてきた「法的根拠」に繋がる話です。
今回導入されるAIは、市ホームページ等の情報をもとに回答しますが、それだけでは例規集などの条文を参照できず、法的な内容には回答できない可能性が高い。
そこで、先日の一般質問では、重要な制度情報をホームページに分かりやすく反映させることや、例規集をAIの参照対象に加えることを含め、法的根拠に基づいた回答精度の向上に取り組むよう強く要望しました。
行政経営の視点と、これからのAX(AIトランスフォーメーション)
問題はこのサービスにいくらかかるのか?ということ。実は、今回の導入にかかる初期費用は不要で、年間ランニングコストは66万円です。しかもこの費用には、先ほどの「ごみ写真AI判別サービス」の機能も含まれています。
限られた人材と財源で市民サービスの質を高める「行政経営」の視点からも、生成AIの活用は不可欠だと考えます。
今回の議会答弁で、市長からも「これからのデジタル化は、AIを活用して行政サービスそのものを変革していくAX(AIトランスフォーメーション)の視点が重要になる」という力強い見解が示されました。
作業はAIに、判断は人間に
市民の皆様がいつでも必要な情報や支援にたどり着けるよう、両者が役割を分け合って市民サービスを高める仕組みとして、引き続き議論を進めてまいります。
2026年06月20日 18:18